新昭和鋼管(株)(資本金6000万円、登記面=東京都台東区浅草橋4-16-4、代表清算人瀧脇道治氏)は、6月16日に東京地裁より特別清算開始命令を受けた。

 当社は1944年(昭和19年)8月に設立された精密機械鋼管製造業者。自動車、建設機械、電機、産業機械などの部品となる精密機械鋼管の製造を手がけるほか、特殊寸法などを含めた受注生産を主体に、大手メーカー製品の販売も行い、2008年11月期の年売上高は約54億3700万円を計上していた。

 しかし、リーマン・ショックの影響から2009年11月期には年売上高が約29億1000万円にまで減少するなか、固定費負担が重かったことから一部工場を閉鎖。そのほかにも人件費の削減を行い業況の改善に努め、採算を確保していた。翌2010年11月期の年売上高は約44億2800万円を計上するなど売り上げは回復する一方で、金融機関に対しては引き続き支援を要請するなど厳しい資金繰りが続いていた。その後、2018年頃には内紛が聞かれるなど、社内混乱もあるなか、今年2月14日に事業を他社に譲渡。4月8日に株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。

 負債は現在調査中。