浜松は独立共和国、静岡市は暫定政府... 県民なら分かる?静岡の「勢力イメージ図」に注目
「他県民の方の為に説明すると、静岡って実際こんな感じで県としての統一意識がなくてバラバラなんです」
そんな一文とともに投稿されたのは、ツイッターユーザーのEMO|ますいま(@Masuima_0911)さんによって5分割された静岡のイメージ図だ。
浜松市や焼津市を含む県西部を「浜松独立共和国」、静岡市・島田市などがある中心部を「静岡暫定政府」、富士宮市や三島市、御殿場市などが集まる県東部を「東部連合軍」、伊豆の国市・伊東市以南の伊豆半島を「伊豆の帝国」、沼津市の一部を「ラブライブ教皇国」としている。
それぞれの地域に特性がありすぎて、まるで5つの国が集まっているよう――。EMO|ますいまさんはそんな静岡を見事に図解したうえで、それぞれの国に以下のような説明を付けている。
【浜松独立共和国】
静岡で一番発展している都市浜松を持つ/関西にも行けて関東にも行ける絶妙な立地で観光資源もある随一/名古屋にゴマすってる
【静岡暫定政府】
日本政府に認められた静岡県政府/実は浜松より総人口少ない/しかも立地が浜松にも東部にも負ける/微妙な位置なのも悲しさを誘う
【東部連合軍】
そこそこ知名度がある都市らの連合国/三島や富士宮がある、ちなみにこれらの都市はB級グルメで有名/めちゃくちゃ南海トラフが怖い
【伊豆の帝国】
グンマー帝国の上位互換/観光資源が豊かで他県の人や東部連合国の人のお金で生きながらえている/南海トラフ地震による津波がめちゃくちゃ怖い
【ラブライブ教皇国】
日本全国に点在するラブライバーの聖地/どこに入っても大体ラブライブのキャラクターのポスターやらがある/主な収入源は海産物とラブライバー/SuicaとTOICAの境目で観光客らを困らせるのが難点
この投稿に対し、ツイッターでは、
「静岡市が故郷である自分から見ても全うな説明だと思います。共通点があるとすれば『のぞみ』に見放されている地区と言うことでしょう」
「東部の私にとっては、浜松は外国。2つ隣の東京に行く方が交通費も安いという。きっと浜松の人も、えっ、熱海って静岡にあったの!?くらいの感覚だと思う」
「言われてみれば県内の別地域に対して地続きの他国くらいの感覚を持ってますね。一地域だけで経済が完結してて依存しあってない(ように見える)ので」
といった同意の声が多く寄せられている。
地元民も「だいたい合ってる」
EMO|ますいまさんは県東部に在住。西部や中部、伊豆などに出かける機会がなかなかなく、「まるで他国のようだ」と感じていたことからこのような図を作成したという。
県民と思われるユーザーからは多くの共感を得ている「静岡5つの国説」だが、なぜこうなってしまったのか。Jタウンネット編集部は静岡市出身の社員Aの見解を聞いてみた。
この図を見たAは「だいたい合ってる」と、やはり同意。天気予報などでも「西部・中部・東部・伊豆」の4分割にされることが多いという。どこの市町村で区切るかや地域の呼び方は場合によって違うようで、静岡県公式サイトでは「西部・中部・東部・賀茂」となっている。
「伊豆の帝国」の区切りについては迷うところだが、Aは東海道・山陽新幹線の路線が目安になるのではと分析。静岡県内には熱海、三島、新富士、静岡、掛川、浜松に停車駅があり、熱海〜新富士ラインより南が孤立している印象があるという。
また、EMO|ますいまさんの説明からも伺えるが、「浜松独立共和国」と「静岡暫定政府」の関係は少々複雑な様子。平成の大合併により静岡市は巨大化、県庁所在地の威厳を見せつけるがごとく現在の大きさになったという。しかしその一方で浜松市も負けじと合併、人口・面積ともに静岡市を抜かしてしまった。
ヤマハやスズキの本社もあり、ものづくりの盛んな町として知られる浜松市。静岡暫定政府出身のAも「浜松は静岡で圧倒的。自分たちが県庁所在地にふさわしいと思っている」と悔しさをにじませる。
沼津はもはや説明が要らないくらい、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の聖地として浸透している。ネット上では嘘か真か、「沼津でラブライブのマンホールを踏んだら怒られた」といった小噺も流れるほどだ。
個性豊かすぎる静岡県...あなたも足を運んでみては。