エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

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地元紙の記者は優勝者へ与えられる賞金約1億1000万円の存在を指摘

 エンゼルスの大谷翔平投手の日本人初のMLBオールスターのホームランダービー出場はならなかった。大リーグ機構が3日(日本時間4日)、出場全8選手を発表し、そこに大谷の名前はなし。期待が高まっていたものの、選出はならなかった。

 オールスターの前夜祭として、ホームラン競争は8日(同9日)にインディアンスの本拠地クリーブランドで開催される。今季右肘のトミー・ジョン手術を受け、ここまで12本塁打を放っている大谷。日本人で初となるホームランダービー出場への期待が高まりを見せていたものの、実現しなかった。

 大谷の“落選”は、ホームランダービー出場へ期待を寄せていた地元メディアも速報。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番を務めるファビアン・アルダヤ記者は「ショウヘイ・オオタニはホームランダービーへの招待を受けなかったと語った。いつか、それをやってみたいか? “たぶんホームランを打って、ホームラン打者になれば、参加できるようになる” キャリア通算153試合で34本塁打を放ったオオタニは語った」と自身のツイッターで速報した。

 一方で地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」のジェフ・フレッチャー記者は自身のツイッターで「ホームランダービーのフィールドは完成した、そしてショウヘイ・オオタニはそこに入らなかった。これはあなたを驚かせるべきものじゃない」とし、大谷の“選外”は想定内だと指摘した。

 フレッチャー氏は同紙の記事を引用し、その理由を説明。記事によると「MLBは優勝者に100万ドル(約1億1000万円)を新たに与えることにしたことで、ホームランダービーに出場したい選手を多く持つことになった」として、今季から優勝賞金が12万5000ドル(約1375万円)から100万ドル(約1億1000万円)に、賞金総額も52万5000ドル(約5775万円)から250万ドル(約2億7500万円)と大幅な増額となったことで、これまで以上に多くの選手がホームランダービー出場を望むようになったと、まず指摘した。

 そして「大谷はトミー・ジョン手術から復帰した。彼は通常の打撃練習を行なっているが、ホームランダービーは、ゲームでプレーするより、また通常の打撃練習よりも強度の高い運動である」とし、ホームランダービーでのバッティングが試合での打撃やバッティング練習よりも、負荷がかかるものである点にも言及していた。

 より多くの選手が出場を望むようになったホームランダービーで、候補となる選手は数多くいたよう。その中でトミー・ジョン手術から復帰したばかりで、まだ少なからず肘に不安のある大谷が選ばれなかったのは、さほど不思議ではないようだった。(Full-Count編集部)