クルママニアが納得する足グルマだから性能もバッチリ

「日常のゲタに使うんだから、安ければなんだっていい」という観点でクルマを選ぶ人もじつは少なくない。クルマに興味のない人にとっては確かに動けばそれ以上は望まないのかもしれないが、どうせお金を出してクルマを買うのであれば性能面でも満足できるものに乗ってもらいたいというのが、マニア心。

 そこで今回は、「こんなところはまったく見ないかもしれないクルマに興味のない人」にオススメしたい価格と性能のバランスの良い新車で購入できるモデルを独断と偏見でご紹介したい。

1)日産ノート

 現在、売れに売れている日産ノート。クルマ好き的には新たなパワートレインであるe-POWERを推したいところだが、クルマに興味のない人には「X」をオススメしたい。車両価格的には150万円ちょっとだが、衝突被害軽減ブレーキや踏み間違い衝突防止アシストなど、先進安全装備が標準でついてくる。

 ちなみにさらに10万円安い「S」グレードも存在するが、インテリジェントキーやプライバシーガラスなど、日常的に使うのに便利な装備がカットされてしまうので、この価格差であればオススメしにくい。動力性能的にはスーパーチャージャー付に軍配が上がるが、25万円ほど高くなる割には実感できるほどのパワー感はない。

2)ホンダ・フィット

 間もなくフルモデルチェンジが噂されているフィットだけに、すでに現行型は熟成の域に入っている。オススメはベーシックな1.3リッターのガソリンエンジンモデル。足と割り切るなら複雑な機構を持つハイブリッドなどはもってのほかである。

 ベースとなる13G・Fグレードは先進安全装備を含むホンダセンシングは非装備となるが、オプションで選択が可能。そうすると価格はノートと同じ150万円程度となるが、フィットは排気量が100cc大きく、オートエアコンが標準装備となる点がアドバンテージとなるだろう。

ハイブリッドなのに150万円を切るモデルも

3)マツダ・デミオ

 国産コンパクトクラスでは唯一ディーゼルエンジンを設定するデミオ。しかし、ディーゼルエンジンを選ぶと180万円〜と価格が跳ね上がってしまうので、当然狙うはガソリン車となる。じつはデビュー当初は1.3リッターだったガソリンエンジンだが、マイナーチェンジで1.5リッターへと排気量がアップされている。にもかかわらず、ベースグレードの15Cで約140万円〜と買い得感が強い。もちろん先進安全装備は標準装備だ。

 さらに、プラス10万円で多機能なナビゲーションのマツダコネクトを装着することも可能。マツダコネクトはデビュー当初こそ酷評される出来だったが、その後のバージョンアップでかなり改善されている。市販の10万円クラスのナビとそん色ないかそれ以上の実力を持つようになってきているのだ。

4)スズキ・イグニス

 いくら価格を重視するからってやっぱりハイブリッド車がいい、というワガママな人にオススメしたいのが、スズキ イグニスだ。マイルドハイブリッドなのでモーターのみの走行はできないが、発進時などにモーターがアシストしてくれることで、燃費は今回紹介した4台の中でトップの28.8Km/L(JC08モード燃費)となっている。

 HYBRID MGグレードなら先進安全装備を装着したセーフティパッケージ装着車でも約148万円と、ハイブリッドシステムを搭載していることを考えれば大バーゲン価格だろう。クルマに興味のない人なら関係ないかもしれないが、遊び心が散りばめられたエクステリアも楽しいポイントだ。