クルマに詳しくなくても確認できるポイントは多い

 品質に不安がない新車に対して、中古車は購入時に心配になりがち。見た目はいいけど、じつは事故車だったり、メーターがおかしかったり。はたまたメンテ不良車で、買ったはいいけど、調子がよくないのでは? などなど、いろいろと考えてしまう。考えだしたらキリがないといえばそれまでだが、実際中古車で泣きを見ることはあるので、配慮はしておきたい。

 今回は、今までの取材経験からの中古車購入時にぜひ見ておきたいポイントを紹介しよう。ちなみに外装・内装のチェックやボンネットを開けてのエンジンルーム確認などは必ずしておきたいが、ここで見極めるのは無理。不良車を扱うような業者にとっては誤摩化すのはいくらでもできること。「見た目きれいでパリッとしているからいいクルマ」という考えはあまりしないほうがいい。

チェックポイントその1 ボディ下

 ピットがあれば上げてもらえるとわかりやすいが、ダメな場合はしゃがんで覗く。フロント、サイド、リヤの3点から見て、サビや腐食がないか。またメンテナンスをしているかも見て取れる。

チェックポイントその2 カーペットをめくる

 旧車のように簡単に剥がせて、フロアを確認はできないが、運転席の奥など、少しでもめくれるところを探して見る。サビでボロボロということはないが、思わぬ状態になっていることはある。

チェックポイントその3 タイヤ

 新品に換えられてしまっていればダメだが、タイヤの減り方を見ると走りに問題があるかないかが判断できる。たとえば片減りしているようなクルマは真っ直ぐ走らなかったり、回転抵抗が大きくて燃費が悪かったりする。そもそも片減りは普通はならないので、なにかがあったと考えるべき。ただし、アライメントを取って納車してくれるなら買ってもいいかもしれない。

チェックポイントその4 トランクやラゲッジ

 今までの中古車取材で、トランクに水が侵入して腐食したり、悪臭がするという例は多かった。経年劣化や持病的な不具合が原因だが、ラゲッジのコンディションは今までの使われ方が大きく影響する。

チェックポイントその5 トランクの下

 トランクを見たらフロアをめくって見る。鉄板むき出しのところにスペアタイヤや工具などが入っているが、ここが腐っている場合もあるし、事故車の場合は跡が残っている場合もある。またトランク開口部のふちゴムを外して、耳が真っ直ぐになっているかも修復歴ありかどうかわかりやすい。

直感的な雰囲気も大切なチェックポイント

チェックポイントその6 シートの下

 ルームクリーニングをしてきれいにしても、シート下まではやっていないことがある。子供がいるとお菓子のカスが落ちていたりとそれまでの使い方がわかる。汚いと避ける、というほどではないけど、確認しておきたいところだ。

チェックポイントその7 離れて見る

 結局は素人は業者にかかればなんとでも誤摩化されてしまうというのはある。ただ、これは感覚でしかないのだが、キチンとしていたり、誤摩化してあるなどは雰囲気に出る。これは近くで見るとわかりにくく、離れて全体を見るとなんとなく感じられることがある。

チェックポイントその8 試乗する

 試乗できますかと聞くと、うちはそれやっていないという店はたまにある。ダメな場合でも理由をチャンと説明できないのはダメ。またナンバーが付いていなくても、エンジンをかけたり、シフトの感じは試せるハズ。それすらも理由なく断るのはなにかあると考えるべし。

チェックポイントその9 メンテや修理はどこでするのか?

 自社工場があればいいし、なくてもディーラーに出しますときっぱり言うのは問題なし。別のところにあるとか、知り合いの工場に出すなど、濁す場合は要注意だ。ちなみに20年ぐらい前は、原稿には「自社工場完備って書いておいてくれ」というショップはけっこうあった。もちろんないし、あってもオイル交換ができる程度の物置だったが。

チェックポイントその10 店の雰囲気とスタッフ

 華美な店は、中古車価格にそれが乗っていると心得る。シンプルな感じでも整理整頓ができていないところは、クルマの品質にもそれが現れているように思う。接客態度は気にするだろうが、対面するスタッフが愛想いいのは普通。それ以外のスタッフの挨拶や動きなどのほうがその店の素性がわかりやすい。