1/5「Kes 75」と呼ばれる超新星残骸を観測していた科学者たちが、これまで発見されたなかで最も若いパルサーを発見した。NASAのチャンドラX線観測衛星でこの星域を観測したところ、大量のX線放出が見つかった(写真の、紫色やピンク色に輝いている部分)。地球から見ておよそ500年前にここで恒星が爆発し、その残骸がパルサー(青い部分)の回転による「風」を受けて飛び散っていると天文学者たちは考えている。PHOTOGRAPH COURTESY OF NASA 2/5NASAの木星探査機「ジュノー」に乗って、木星軌道を15周回ったところだと想像してほしい。木星の軌道上を飛行しているときに見るのは、きっとこの写真のような光景だ。木星の細長い軌道を周回しているジュノーは、53時間ごとに木星に最も近いポイントを通過する。そして、木星に近づくほど、興味深い景色が見られるのだ。この写真は、木星の雲頂からわずか55,600マイル(約89,480km)しか離れていない場所から撮影された。PHOTOGRAPH COURTESY OF NASA/JPL-CALTECH 3/5棒渦巻銀河「M95」は、地球から約3,500万光年離れたしし座にある恒星の集団で、彗星ハンターでもあったフランス人天文学者シャルル・メシエが1781年に初めて発見した銀河のひとつだ。M95の中心部から、若い恒星を形成しつつある内部リングまで、橋のような恒星群がつないでいる。周囲を取り巻く腕は、かつて超新星が存在していた名残だ。これらの要素が棒渦巻銀河を構成している。わたしたちの住む天の川銀河も棒渦巻銀河であり、超新星の爆発もあるが、「星の橋」はない。残念ながら仕方ない。PHOTOGRAPH COURTESY OF ESA 4/5アメリカ海洋大気庁(NOAA)の衛星「NOAA-20」が、ハリケーン「マイケル」によって地すべりが起きたあとのフロリダ州パンハンドル地域の海岸を撮影した。この写真を見ると、ハリケーンの被害で電力網が寸断され、地域一帯が暗闇に包まれている様子がよくわかる。PHOTOGRAPH COURTESY OF NASA 5/5先ほどとは全く違う写真だが、これは原始超銀河団「ハイペリオン(Hyperion)」だ。天文学者たちは、ヨーロッパ南天天文台(ESO)に設置された超大型望遠鏡VLTの「多天体低分散分光撮像装置(Visible Multi-Object Spectrograph:VIMOS)」を利用して、これまでに発見されたなかでも最も興味深いこの超銀河団を調査した。ビッグバンからわずか20億年後という初期宇宙に生まれた超銀河団だ(わたしたちの住む天の川銀河も、おとめ座超銀河団と呼ばれる銀河団に属している)。ハイペリオンはとてつもない大きさで、数万個の銀河が含まれている可能性がある。この銀河団に含まれる質量は、太陽の1,000兆倍以上と見積もられている。PHOTOGRAPH COURTESY OF ESO

さあ、旅のお供のお菓子を用意して、宇宙にワープする準備をしよう。いまから深宇宙を旅して、宇宙創成期の様子を探るのだ。

「巨大な原始超銀河団、「宇宙の灯台」たるパルサーの姿:今週の宇宙ギャラリー」の写真・リンク付きの記事はこちら

ヨーロッパ南天天文台(ESO)は10月17日(現地時間)、ある原始超銀河団の写真を公開した。長くて大げさな名前に聞こえるかもしれないが、この名がまさにふさわしい。このような超銀河団には、膨大な数の銀河が含まれている可能性があるのだ。

なかでも「ハイペリオン」は、これまでに発見されたうちで最も古くて巨大な超銀河団だ。およそ110億年前の宇宙の様子を伝えてくれる貴重な存在である。

次は、およそ19,000光年離れた場所にある超新星残骸とパルサーを調べに行くことにしよう。質量の大きな恒星が爆発すると、宇宙で最も密度の高い物質のひとつである中性子星が生まれることがある。そして、こうした中性子星のうち、自転するものをパルサーと呼ぶ。

パルサーは一定の速度で自転している。このため太陽系を飛ぶ宇宙船は、パルサーから規則正しく放たれる光や電波などを距離標として利用し、宇宙のどのあたりにいるのかを正確に把握できる。つまり、パルサーは宇宙の灯台のようなものなのだ。

この星域を観測していた天文学者たちが、大規模な磁気活動を発見した。彼らは米航空宇宙局(NASA)の「チャンドラX線観測衛星」を使って、このパルサーを撮影することができた。確認された超新星物質の元になった恒星は、地球から見ておよそ500年前に爆発したと考えられる。このような物質を調べることで、科学者たちは星の一生についてさらに理解を深め、星が死んでから長い年月の間に何が起こるのかを知ることができるのだ。

宇宙服を着たつもりになって、宇宙の不思議を伝える写真に目をこらしてほしい。