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レノボ・ジャパンは10月4日、新製品発表会を行いYogaブランドの新製品4製品を発表しました。今回発表されたのはコンバーチブル型の2in1ノート 3モデルとスリムなクラムシェルノートPC 1モデルの計4モデルです。

・Yoga Book C930

通常の液晶画面の他、E Inkのタッチパネルを加えたダブルディスプレイです。E Inkタッチパネルはキー入力ができるほか、別売りのペンを使った入力も可能。屋外でも視認性の良いE Inkで書き込みをして、それをそのままクリップボード経由でアプリに入れて彩色することも可能です。

・Yoga C930

従来タイプのYoga製品とも言えますが、ヒンジ部分を大幅に変えてヒンジにスピーカーを搭載。Dolby Atmosに対応して音響がよいだけでなく、4K IPSディスプレイにはDolby Visionを使用した画質も魅力の製品です。

・Yoga C630

CPUにQualcommのSnapdragon 850を使用したコンパーチブル製品で25時間連続使用可能という圧倒的なバッテリ寿命でモビリティの新しい形を提唱します。こちらは2018年中に発売予定で発売日等は別途公表します。

・Yoga S730

クラムシェル型の最上位機種で本体は薄型軽量。ディスプレイは極狭のベゼルで製品をよりスマートにみせています。

○「みんなと同じじゃつまらない」とYogaは個性を強調するプレミアムブランドへ

製品発表会では、執行役員常務の河島良輔氏が「Yogaはコンシューマー向けのプレミアム製品にリブランディングする」と発言しました。もともと、レノボは変形して、いくかのモードで利用できる製品を「Yoga」と名付けていました。エントリーからハイエンドまで、変形すればとりあえず「Yoga」だったわけです。

この"Yoga"という言葉はPC業界で広く使われだしていて、他メーカーでも「Yogaスタイル」と2in1製品を紹介することもありました。

高いブランド力を持つYogaですが、レノボのスローガン「Differnt is better」を踏まえ、「みんなと同じじゃツマラナイ」と個性を重視したプレミアム製品シリーズへと立ち位置を変えます。

これからは変形機構を備えていても、メインストリームやエントリーの製品は「Yoga」ではなく、ideaシリーズとして投入されます。逆に今回発表となった

「Yoga S730」のように変形しなくてもプレミアムセグメントであれば「Yoga」となります。

○E Inkディスプレイでドキュメントを見る、ペンで描く、マルチランゲージキーボードにも

製品の詳細はコンシューマ事業部製品統括 部長の櫛田弘之氏が細かく紹介しました。

Yoga Book C930が今回の発表の目玉ともいえる製品です。9.9mmで775g(Wi-Fiモデル)と極めて薄く軽く仕上がっているのですが、何といっても最大の特徴は液晶とE Inkのデュアルディスプレイです。

極薄ボディなのでディスプレイが開きにくいのですが、「knock to open」という仕組みが入っており「本体を二回軽くたたく」とパカっと開きます。ただ、この仕組みは内部の加速度センサーを使っているため机に置いて、机をドンドンと叩いても開いてしまいます(この機能をOFFにして、ボリュームダウンボタンで開くことも可能)。

キーボードはE Ink部分にキーが表示される仮想キーボードです。30言語のキートップが用意されており、英語キーが好きな人は英語キーにする事も可能です。また、タッチパッドとキーが同時に表示されるクラシックモードと、スペースバーが必要に応じてタッチパッドになるモダンモードが用意されています。モダンモードはタッチパッドのスペースの分だけ広いキーで使えます。

仮想キーと言っても入力したという事は音と振動、そしてキー画面がアニメーション表示することで認識できるほか、指の癖を自動的に学習する機能も付いています。

Lenovo Precisionペンは筆圧を4096段階で判断でき、紙に書いたようなペンの強弱や濃淡が表現できます。本体が薄すぎてペンを収納することはできませんが、液晶パネルの左右に磁石が入っているので、そこに止めておくことができます。

Yoga Book C930は11月上旬発売で市場想定価格は124,800円〜となっています。なお、LTEモデルはWiFiモデルよりも遅れて販売を開始するということでした。

○このほかのYoga製品も進化

Yoga C930は従来のYoga製品のグレードアップ版と言った感じです。今回はヒンジに改良を加え、ヒンジの中にツイータースピーカーを内蔵しています。画面は13.9インチ4KIPS液晶に加え、サウンドはDolby Atmos、表示はDolby VisionとDolby社の技術が入ったAV機能が魅力となっています。

この製品にもペンが同梱されていますが、このペンは本体にすっぽりと収納され、収納時に充電されるのでペンの実用性が高いのも特徴となっています。細かい所ではwebカメラにシャッターが付いており、スライドするだけで無効になります。

Yoga C930は11月上旬発売で市場想定価格は店頭予想価格は税別179,800円前後から。となっています。

小型軽量と長時間利用はなかなか両立しないのですが、これを大きく変えたのがYoga C630です。バッテリ寿命が長いのはCPUにIntelやAMDのCPUではなく、スマホでおなじみのQualcommのSnapdragon 850を使っているからです。

日本のJEATA基準ではまだ測定されていませんが、最長25時間という「丸一日使える」バッテリ寿命と常にスタンバイというスマホライクな使い勝手が魅力です。一方、価格と発売時期はまだ未定で今年中の発売を予定しています(発売チャネルも現在検討中だそうです)。

以上の三製品はすべてアイアングレーのカラーのみとなります。この辺りを櫛田さんに尋ねたところ「色も個性的にしたかったが、販売店からのヒアリングの結果、無難なカラーになった」とのこと。個性的なカラーリングのPCが売れるというわけではないのもわかりますが、Web販売限定色に期待したいところです。

最後にYoga S730が紹介されました。Sはスリムを意味しており、一番厚い部分でも11.9mm。アルミを多用したスタイリッシュな製品となっており、この製品にもDolby Visionに対応するほか、左右3.62mm、上6.69mmと非常に薄いフチになっています。

バッテリーはCore i5モデルで12時間。Yoga C930は11月上旬発売で市場想定価格は139,800円〜です。S730はプラチナカラーの提供となります。

また、今回の製品を含め、Yogaシリーズには水没や盗難紛失にも対応するアクシデント・ダメージ・プロテクション(ADP)が1年付属します。この辺もプレミアムモデルを意識した体制です。

○「個性的タレント」キングコングの西野亮廣さんも登場

今回Yogaの個性的なイメージを持つタレントとして、お笑いだけでなく絵本作家としても知られるキングコングの西野亮廣さんがゲストとして登壇しました。

絵本など複数のクリエイターと共同作業を行っている西野さん。移動中にスタッフに指示をすることも多く、これまで「絵を書いて」それをスタッフに送っていたといいます。

Yoga Book C930ならば、小型軽量で持ち運び安く、ペンで描いたものをそのまま送れるようになるとコメントしていました。ブランドコンセプトの「Differnt is betterはいい。果敢に挑戦していく姿に共感する」といい、個性派ブランドの登場に期待を寄せているようでした。