迷走するトランプ政権、揺れる為替相場! 外為オンライン佐藤正和氏
――先月米国は利上げを実施しましたが、その影響はあるのでしょうか?
6月のFOMC(連邦公開市場委員会)で注目を集めたのは、織り込み済みだった利上げよりも、今年さらにもう2回の利上げを示唆したことです。1ドル=110円を挟んで狭いレンジの中で細かな動きが続いていますが、トランプ大統領が始めた保護貿易の動きが大きな重しになっています。
こうした保護貿易の動きは、第一弾としてこの7月6日に340億ドル(約3兆7400億円)相当の中国製品818品目に対して「25%」の輸入関税が正式に適用されることになっており、それまでの間に何らかの解決策が見出されるのか・・・。為替市場も含めて世界中のマーケットが注目しているところです。
トランプ政権は、米国の利益になると考えて最大25%の関税を打ち出したわけですが、その対抗措置として中国やEUが米国製品に報復関税をかけると表明しており、ブーメランとなってトランプ政権に帰ってきているのが現状です。
――貿易戦争を仕掛けたトランプ政権が窮地に立たされているイメージですが・・・
トランプ大統領とって一番大切なことは、11月に行われる中間選挙で議会の過半数を何としても取ることです。万一大敗をきすようなことがあれば、ロシア疑惑や司法妨害といった疑惑で、大統領自身が裁かれる「弾劾裁判」に発展する可能性があり、トランプ政権はあらゆる手段を用いて、支持率上昇に動くものと予想されます。
中間選挙に勝つためには、米国第一主義として多くの国に対して、鉄鋼・アルミニウムの追加関税を発動させ、さらには成果が期待できなかった「米朝会談」も強行。今後は、総額で2000億ドル、22兆円にものぼる中国製品に対して10%の追加関税をかけることで自国の産業を守ろうとしているわけです。
