「アンタレス」ロケットによってワロップス飛行施設から打ち上げられた「シグナス補給船」が2017年11月14日、国際宇宙ステーション(ISS)へと到着しました。これからシグナス補給船はISSへの補給任務にあたります。
 
シグナス補給船の内部には水や食料、生活必需品などが3.5トン、それに科学実験や技術デモに利用する実験機材が搭載されています。またそれ以外にも6人のISS搭乗員のために、ピザやアイスクリームを含むサンクスギビング関連の食べ物やクリスマスギフトも積載されているそうです。
 
さらに、シグナス補給船には小型人工衛星の「CubeSat」が複数搭載されています。これらは真面目な研究目的に利用されるもの。一方では興味深いことに、宇宙国家「アスガルディア(Asgardia)」の設立を目指す人工衛星「Asgardia 1」も同時に打ち上げられました。Asgardia 1には500GBのSSDドライブが搭載され、中には宇宙市民からアップロードされたデータが書き込まれていたんだとか。
 
シグナス補給船は12月4日にISSから切り離され、大気圏に突入して燃え尽きます。一方CubeSatはシグナス補給船や日本の宇宙実験棟「きぼう」のエアロックから、数週間中に軌道へと投入される予定です。
 
Image Credit: NASA/Randy Bresnik
■Cygnus arrives at space station with food, experiments and cache of CubeSats
https://spaceflightnow.com/2017/11/14/cygnus-arrives-at-space-station-with-food-experiments-and-cache-of-cubesats/
(文/塚本直樹)