吉岡里帆が声優初挑戦!――「変化を楽しみ、色鮮やかな女優を目指したい」
カメラをじっと見つめ、ときには声をだして笑顔をつくる吉岡里帆。幸福感あふれるゼクシィのCMや、NHK連続テレビ小説『あさが来た』の“メガネっ子”キャラで注目を集め、ドラマ『カルテット』(TBS系)ではミステリアスな魔性の女を演じて人気女優の仲間入り。そんな彼女が初めて声優に挑んだ、劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』。取材に全力で応える真摯な姿から、モノ作りに対するまっすぐな愛情が伝わってきた。

撮影/平岩 享  取材・文/福田恵子 制作/iD inc.



関西弁の役だからこそ、プレッシャーを吹き飛ばせた



――劇場版第21作目となる『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』は、大阪と京都を舞台に殺人事件が発生し、主人公の江戸川コナン(声/高山みなみ)と西の名探偵・服部平次(声/堀川りょう)の東西の名探偵が真相を暴くストーリー。吉岡さんは、改方学園のかるた部主将の枚本未来子役で声優初挑戦ですね。



私は小さい頃から、『名探偵コナン』が大好きなので、今回オファーをいただいて、本当に身に余る思いでした。声優をやったことがない人間が歴史のある作品の声を担当することは、とても怖いことなので、最初にお話を聞いたときは、嬉しさよりも、「自分にできるだろうか?」という気持ちが大きかったですね。プレッシャーが大きいですが、コナンくんファンにも納得していただけるように過去の劇場版を拝見して、一生懸命に勉強して務めました。

――もともと『名探偵コナン』がお好きだったそうですが、作品の魅力はどんなところにあると思いますか?

サスペンスアニメといえば、パッと『名探偵コナン』が思い浮かぶと思いますが、子どもだけでなく大人も楽しめる、しっかりとしたサスペンスが物語の軸になっているところが一番の魅力だと思います。私の地元の親友がコナンくんの大ファンで、漫画を全巻持っていたので、貸してもらって夢中で謎解きしながら、読みふけりました(笑)。アニメも謎解きミステリーとして、1話1話楽しめますけど、伏線が張り巡らされていて、全部つながっているところも面白いです。

――今作の舞台は、大阪と京都ですが、吉岡さんも京都出身ですよね。

そうなんです。「関西に生まれて本当によかった、ラッキー!」って思いました(笑)。オファーをいただいたのは、私が京都出身で関西弁を話せるというのが大きかったと思います。今作で初めて声優に挑戦された宮川大輔さん(関根康史役)も、私と同様に関西弁の役で、制作会見のときに、「プレッシャーもあるけど、怖がらずに関西人ノリで頑張りましょう!」とエールを送り合いました。




――初めてアフレコに挑んだご感想は?

私、名優さんたちが揃ってアフレコをするのかと勘違いしていたんです(笑)。「あ、ひとりでやるんだ」と、今回初めて知りました。みなさんの声がすでに入っている完パケを見ながら挑んだのですが、すごく難しかったです。台詞を聞きやすく言うことも重要ですが、キャラクターがブレずに一貫していることも重要で。

――キャラがブレないように、声のお芝居をするのは難しそうですね。

プロの声優さんたちも、テンションを変えないために、劇場版の分厚い台本を1日で録っていると聞いて、驚きました。何日かに分けて、アフレコをしたほうが負担にならないと思うじゃないですか。プロの方でも一定の熱量をキープすることが難しいから、同じ感覚でいられる1日で録るそうです。

――1日で録るとはビックリです! 吉岡さんはずっと同じテンションでいられましたか?

ちょっと気を抜くと、知らない誰かが出てきちゃって、大変でした(笑)。その知らない誰かの正体は、もちろん私なんですけどね。自分自身ではない、役の声をずっとキープするのは難しかったです。監督さんからも、「ずっとキープで」ということを言われましたし。あとは、明るくハキハキしていることと、無理な声作りをせずに、もともとの自分の声を生かすことを意識しました。





“メガネっ子”キャラと百人一首には縁を感じる



――物語は、西の名探偵・服部平次の婚約者だと名乗る大岡紅葉(声/ゆきのさつき)が登場し、平次の幼なじみの遠山和葉(声/宮村優子)と恋の火花を散らし、ラブコメ要素も強いですね。百人一首の恋の歌が、ストーリーにどのようにからんでくるのか気になります。

公開は4月15日(土)ですが、物語は紅葉が紅色に染まる秋の京都が舞台。事件の謎解きのキーになっているのが百人一首の恋の歌なので、ロマンチックで新しい風を感じられるラブコメディになっています。私も歌に込められた思いを知るため、劇中に登場する百人一首を、「どういう意味だったかな?」と改めて読み直してみました。

――これまで百人一首に触れる機会はありましたか?

地元に百人一首博覧会というミュージアムがあったので、社会科見学もしましたし、学校の授業で勉強したこともありました。高校時代に百人一首を題材に課題研究をしたり、大学で書道をやっていたときに書いたり。幼い頃から日本の伝統文化に興味があって好きなので、百人一首には縁があるなあと感じています。



――NHK連続テレビ小説『あさが来た』の田村 宜役で、“メガネっ子”キャラを演じていましたが、未来子役でもまた、メガネっ子ちゃんが復活ですね(笑)。

そうなんですよ。メガネにも縁があるみたい(笑)。朝ドラでメガネの子にしか出せないキャラクター像があることを感じていたので、未来子のキャラクターを見て、またメガネっ子ちゃんに助けられるんだって、すごく嬉しかったです。


左より、大岡紅葉、遠山和葉、枚本未来子

――未来子は、かるた部の主将で廃部危機を回避するために日々、練習に打ち込んでいる努力家ですが、どんなキャラクターだと捉えましたか?

自分の代でかるた部を終わらせてはいけないという信念を持っていて、すごく健気。メガネっ子ちゃんだけど、真面目でおとなしいのではなく、かるたのこととなると、負けん気の強い一面もあるんです。「バカにせんといて!」とキッパリ意見を言うこともありますし。芯が強い女の子なので、アフレコではハキハキとしゃべるように心がけました。

――未来子はかるた部ですが、吉岡さんは高校時代、何部でしたか?

高校1年生のときに女子ソフトボール部のマネージャーをやっていました。私はどちらかというと体が弱いほうだったので、自分がスポーツをできないからこそ、ソフトボールをやっている強い女性が憧れだったんです。外野に飛んでくるボールをキャッチャーミットで拾うくらいは体を動かしていましたが、完全にサポート役でしたね(笑)。





コナンと平次、恋愛対象として選ぶなら…!?



――今回はコナンと平次の東西名探偵の推理対決も見どころのひとつですが、コナンくんと平次くん、男性としてどちらがタイプですか?

えー、難しい質問ですね……(笑)。私、平次くんのほうが人間っぽくて好きかもしれません。コナンくんは、コナンくんでいるときと、新一くんでいるときとでは、微妙に人柄が違うじゃないですか。高校生から小さな子どもになってしまったときのコナンくんの冷めた感じが、ちょっと……(笑)。下のほうから、「今日はすげーテンション高いじゃん」とか、冷めた目で見つめられるのかなと思うと、恋愛対象の男性として見られないかも。

――平次くんは、幼なじみの和葉というガールフレンドがいますけど。

そうなんですよね。和葉ちゃんが大好きなのに、今回は、「平次とは幼い頃からの運命の人」という紅葉ちゃんが現れるので、どうなるのか気になりますけど…。平次くんは、私と同じ関西人気質なところと、どこかちょっと抜けていておバカさんなところが愛おしいです。

――吉岡さんのリアルな理想の男性像も知りたいです。

ずっと同じことを言い続けているのですが、周りに気配りができる男性が素敵だなと思います。自分のことよりも、人のことに一生懸命になってエネルギーを注げる人って魅力的。お仕事現場でもそういう人に出会うと、この人と一緒にお仕事ができてよかったなって思います。




「本当にムカつく!」と言われた悪女役も快感だった!?



――もし名探偵になったら、解き明かしたい謎はありますか?

これまで何度も映像化されているけど、真実が謎に包まれたままの「三億円事件」ですかね(笑)。日本の大事件を解決できたら、誰もが私を名探偵って認めてくれるじゃないですか。今度は劇場版『名探偵 吉岡里帆』で「三億円事件」に迫る探偵を演じたいです!

――ご自身は名探偵の素質があると思いますか? 観察力には自信アリ?

うーん、どうでしょう。でも、自分とかけ離れている役を演じることが多いので、いろんな考え方を俯瞰で見るようにはしています。自分と真逆な人間の役では、なぜそういう考え方をするのか分析します。ドラマ『カルテット』(TBS系)で演じた悪女役のときもそう。自分とは考え方が違う人間だと否定せず、彼女が悪女になってしまった背景を考えてみると、本当の理由が見えてきて、役への愛情と理解が深まりました。



――『カルテット』で演じた役どころもそうですが、インパクトのある個性的な役を演じて、表現の幅がどんどん広がっていますね。

『カルテット』では私が演じた役に対して、「本当にムカつく!」とか、「本当に嫌いだわ! しぶとい!」ってさんざん言われましたけど、それが逆に快感になりました(笑)。だから、役を選ばない役者になりたい。どんな難しい役でも、吉岡里帆にやらせてみたいなという可能性を感じてもらえるような、色鮮やかな女優になるのが目標です。

――多忙な毎日だと思いますが、最後にプライベートで最近ハマっていることがあれば、教えてください。

スーパーで買い物をすることが大好きです。今、どんな野菜やフルーツが旬なのか季節を感じながら、食材をひとつひとつ丁寧に選ぶ瞬間が楽しくて。最近は、春野菜のグラタンを作ったらおいしくて、幸せな気持ちになりました。



【プロフィール】
吉岡里帆(よしおか・りほ)/1993年1月15日生まれ、京都府出身。B型。幼い頃から演劇や歌舞伎、日本舞踊、落語など伝統芸術に触れながら育つ。13年に女優デビュー。NHK連続テレビ小説『あさが来た』、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(フジテレビ系)、『カルテット』(TBS系)で注目を集め、映画では『明烏』、『つむぐもの』『ハッピーウエディング』などに出演。
【Instagram】@riho_yoshioka
【ブログ】http://ameblo.jp/yoshi-rihorihoriho/
【公式サイト】http://www.ateam-japan.com/ateam/yoshiokariho/


■劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』
4月15日(土)全国ロードショー!
http://www.conan-movie.jp/


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★★吉岡里帆さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント★★

今回インタビューさせていただいた、吉岡里帆さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

■応募方法:ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT


■受付期間:2017年4月13日(木)12:00〜4月19日(水)12:00

■当選者確定フロー
・当選者発表日/4月20日(木)
・当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し)のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
・当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから4月20日(木)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。4月23日(日)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。

■キャンペーン規約
・複数回応募されても当選確率は上がりません。
・賞品発送先は日本国内のみです。
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