2017年3月18日、北京で会談したティラーソン米国務長官(左)と中国の王毅外相(米国務省提供)

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トランプ政権の閣僚として初訪中したティラーソン米国務長官は18日、北京の釣魚台国賓館で王毅外相と会談した。共同記者会見でティラーソン氏は、北朝鮮の核・ミサイル開発により「緊張が危険なレベルに達している」との認識を示した。その上で、「北朝鮮により良い道を選択させるよう(米中)両国が決意を新たにした」と述べ、北朝鮮問題で米中が連携していくことで一致したと明らかにした。

ただ、ティラーソン氏が中国入りする半日前、トランプ米大統領は「北朝鮮はずっと米国を手玉にとってきた。中国はほとんど貢献していない」とツイート。ティラーソン氏も会見で「20年以上、北朝鮮の脅威を抑止する試みは成功しなかった」と述べ、中国が議長国を務めた6カ国協議の失敗を想起させるなど、米国は中国への不満を強くにじませている。

一方、王氏は北朝鮮の問題について「外交手段による平和解決」を強調。軍事手段も含む「あらゆるオプション」を検討していくとする米国の姿勢に釘をさした。王氏はまた、会見で沖縄県の尖閣諸島や台湾を巡る問題を持ち出し、トランプ政権をけん制した。