2018年卒学生の就職活動についてマイナビ(東京・千代田、中川信行社長)が行った調査によると、6割以上の学生がインターンシップに参加し、5年前の2倍以上になっていることが分かった。

 学生がこれまでに一度でも「インターンシップに応募や申込み」をした経験がある割合は 80.4%、平均応募社数は5.5社となり、インターンシップへの参加に向けて何らかのアクションを起こした学生は8割を超えた。

 実際に「インターンシップに参加」した割合は65.2%、平均参加社数は2.9社となった。

 「インターンシップに参加」した割合の経年比較では、前年比3.1ポイント増で5年前(13年卒:28.4%)と比較すると2倍以上となり、5年連続で増加している。

 平均参加社数も前年比0.2ポイント増となる2.9社と、こちらも3年連続で増加している。

 最も印象に残った企業のインターンシップ参加後の印象は、「良い方に変化し、その企業で働きたいと思った」(59.7%)と、「良い方向には変化したが、その企業で働きたいとは思わない」(27.3%)を合わせると、9割弱の学生が良い印象に変化したと回答した。

 良い印象に変わった理由は、「正社員の雰囲気が良かったから」(54.5%)が最も多く、「課題や業務にやりがいを感じたから」(41.3%) や、「社風や社訓、雰囲気が合ったから」(38.7%)が続いた。

 悪い方向へ印象が変化した場合でも、「社風や社訓、雰囲気が全く合わなかったから」(37.8%)、「課題や業務にやりがいを感じなかったから」(34.7%)、「正社員の雰囲気が悪かったから」(21.7%)と、同様の理由が上位に挙がった。

 インターンシップに参加した企業の選考を受験する予定はあるかと聞くと、インターンシップに参加した全ての企業の選考に進むかどうか、現時点では迷う学生も合わせ、約8割(79.4%)がいずれかの企業の選考に進む意思があった。主な理由としては「インターンシップ時の社員の印象が良かった」が挙がった。

 就職情報サイトへの登録や、業界研究を目的とした合同企業説明会への参加など、インターンシップ以外の準備活動の開始時期は、「10月以降」が前年比10.5ポイント増の67.9%と、年々スタートする時期が遅くなっている。 文理男女別では、男子が比較的遅めに活動を始める傾向にあり、地域別では大都市圏以外がやや遅い傾向がみられた。

 インターンシップ参加学生と未参加の学生に分けて集計すると、未参加学生の約8割(79.4%)が10月以降に準備を始めていることが分かった。

 就職活動に対する準備についてマイナビでは、「早期から積極的にインターンシップに参加して準備を進めていた学生と、広報開始直後に活動を開始する学生とで、前年以上に差が拡がる可能性がうかがえる」と指摘している。

 調査は、2017年2月6日〜23日、マイナビ2018全会員を対象にインターネット上のアンケートフォームで実施し、3996人の有効回答を得た。(文系男子670人、理系男子764人、文系女子1702人、理系女子860人)