県立光高等学校(山口)
■光はどんな学校?山口県光市にある山口県立光高等学校は1936年に山口県立室積高等女学校として設立し48年に改称した山口県立光女子高等学校と、42年に旧制・山口県立光中学校として設立し48年に現校名となった光高校が、49年に統合し現在の男女共学となった。部活動では、オリンピック選手を輩出した陸上競技部やヨット部が強豪として知られている。野球部は93年夏と94年夏の2度、甲子園に出場しているが、勝ち星はなし。昨秋は、センバツに出場する宇部鴻城に敗れたものの山口県大会でベスト8に進出した。
■光野球部の紹介現在、野球部は2年生23名、1年生18名(女子マネージャー6名を含む)の計41名。「部員一人ひとりがそれぞれの色を持っていて個性豊か。2年生は勉強にも熱心に取り組む学年で、全校生徒の見本となっている生徒が多い」と、長谷川 晃大主将。練習は野球部専用の球場で行っており、「相手チームや応援に来てくださる方に美しい球場と感じていただけるように、掃除を徹底して行っている」(長谷川主将)という。
■光を引っ張る選手は?長谷川主将が挙げたのは山田 莞爾選手。「新人戦ではまったく打てずに悔しい思いをしていましたが、試合後のミーティングで『秋の大会では必ず打つから』と宣言し、実際に秋季大会では宇部鴻城戦を含めて何度もチャンスで打ってくれました。頼れる4番打者です」さらに、エースの仲子 泰生選手、サードの林 俊太朗選手、セカンドの大田 篤志選手を今春のキーマンに指名。また、山門 豊選手は「苦しい時やつらい時にチームを盛り上げ、みんなに元気を与えてくれるチームにとってはなくてはならない貴重な存在」だ。
■秋季大会で得た課題昨秋の山口県大会では8強入りしたが、準々決勝の宇部鴻城戦は2対7で敗戦。長谷川主将は「6回に2点を取って1点差にまで詰め寄りましたが、チャンスであと1本が出ませんでした。逆に、8回は2アウトランナー無しから4点を奪われてしまい、そこに詰めの甘さを感じ、忘れることのできない試合になっています」と、悔いを残した。
そこで、「二度と同じ思いをしないためにも、その試合のスコアを練習している野球場のスコアボードに掲げ、悔しさを忘れないようにしています。また、技術的な面もそうですが、一日一善という目標を掲げ、毎日ゴミを拾う。トイレのスリッパを揃えるなど、一人の野球人である前に、一人の立派な人間になろうと意識が変わりました」と、敗戦を糧に普段の生活態度から改めているようだ。
■この冬の意気込み「走攻守において相手を寄せつけない圧倒的な野球ができるように基礎を固め、チームの土台の部分を作り上げていきたい」と話す長谷川主将。「土台がしっかりしているのと、していないのでは、上に積み重なっていく量も変わっていくと思います。この冬は自分に負けず、他人に負けず、毎日が収穫のある練習にしていきます」と誓った。そして、目標は「宇部鴻城を倒して、甲子園で校歌を歌う」こと。この夏は、昨秋のリベンジと全国の舞台での初勝利を狙う。
部活の時は野球に、授業中は勉強に一生懸命取り組むここからは、長谷川 晃大主将と河内 健貴副主将の二人にお話を伺いました!
長谷川 晃大主将(光)
Q. 秋季大会で見つけた課題を教えてください。
長谷川:詰めの甘さが課題です。毎日のトレーニングでの「ちょっとくらい手を抜いても大丈夫だろう」という、ほんのわずかな気持ちの差が勝ち負けという大きな差となって自分に跳ね返ってくるので、日々の積み重ねを大切にしたいです。河内:一人ひとりの甘さを痛感し、日々の全体練習や自主練習での積み重ねがすべて結果として返ってくるということを実感しました。
Q. この冬は、どんな冬にしていきたいですか?
長谷川:弱い自分に負けず、決して諦めず、できないことがあればできるまでやり続け、強いメンタルを身につける冬にします。河内:毎日、昨日の自分に勝つことを積み重ねていき、冬が終わる頃には見違えるほど強い自分になっているように練習していきます。
Q. 野球をする上でのモットーや好きな言葉はありますか?
長谷川:「凡事徹底」です。落ちているゴミを拾ったり、靴を揃えたり、当たり前のことを当たり前に行える人間になることが自分自身の強さにつながると思います。河内:「一期一会」です。このチームの監督、部長、コーチの方々に出会えたのは何かの縁だと思います。このような最高の環境で野球をやらせていただけることに感謝し、懸命に野球をしなければならないと改めて実感させられています。
Q. では、チームの好きなところや、ここは他のチームに負けない!というところを教えてください。
長谷川:部活だけでなく、何事にも真剣に取り組む姿勢です。部活の時には野球に一生懸命取り組み、授業中は勉強に一生懸命取り組む。何事にも目的意識を持って取り組む姿勢は他のチームに負けていないと思います。河内:普段はふざけることもありますが、みんなが「やる」と決めた時はしっかりやるところが良いところだと思います。昨年よりきつい冬練ですが弱音を吐かず、自分に厳しく練習に取り組む姿勢は他のチームに負けていないと思います。
Q. 最後に、このオフシーズンで「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
長谷川:自分のプレーはもちろんですが、主将としてどんな展開になっても、どんな状況になろうとも、決して一喜一憂せず、冷静な判断でチームを勝利に導ける選手になりたいです!河内:自分はショートという重要なポジションを任せていただいているので、特に守備を鍛え上げ、「これが光高校のショートだ」と胸を張って言えるような選手に成長します!!
長谷川選手、河内選手、ありがとうございました!
練習風景(光)「あの一球、あの一打席」という場面で結果が残せるように!最後に川上 健一郎部長にお話を伺いました!
Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?
夏の大会のレギュラーが多く残っていたので、選抜甲子園出場を目指して実践に力を入れて練習に取り組んできました。
Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。
新人大会では岩柳地区で優勝して秋の大会ではシード校になりました。しかし、準々決勝で中国大会覇者の宇部鴻城を相手に逆転するチャンスがありながらものにできず、8回に2アウトランナー無しから4点を取られ敗退しました。「あの一球、あの一打席」という場面で結果が残せるように食トレを含めた体作りをはじめ、体力アップや技術面、精神面の向上も図っていきたいです。
Q. 最後に、厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!
トレーニングの意味を理解し、自分に妥協せずにチーム全員で取り組んで、夏の大会では最高の結果を出してほしい!
川上部長、そして光高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!【冬が僕らを強くする 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!