人材採用の意欲がある企業は、2016年12月時点で98.1%に上っていることがマイナビ(東京・千代田、中川信行社長)が実施した「2016年マイナビ企業人材ニーズ調査」で分かった。

 正規、非正規を問わず、人材の雇用意欲があると回答した企業は、全体の98.1%と非常に高かった。業種別では「官公庁・公社・団体」が他よりもやや割合が低い傾向にあった。

 現在採用意欲のある雇用形態は、正社員(2018年卒新卒)が最も高く97.3%となった。

【現在採用意欲のある雇用形態】
1位 正社員(新卒採用) 97.3%
2位 正社員(中途採用) 65.5%
3位 パート・アルバイト等 29.6%
4位 契約社員 28.5%
5位 派遣社員 14.4%

 2016年の一年間で採用した雇用形態は(複数回答)、正社員(2017年4月入社の新卒採用学生)が94.7%、正社員(中途採用)70.0%、派遣社員以外の非正規雇用(パート・アルバイト等)43.5%の順で割合が高かった。

 正社員(新卒採用)で選考時に着目している「社会人基礎力」のポイントは「主体性」(78.7%)が最も多く、「柔軟性」(63.3%)、「実行力」(58.6%)が続く。

 正社員(中途採用)も「主体性」(76.0%)が最も多いが、「実行力」(75.6%)もほぼ同水準の回答となっている。

【新卒採用・選考時に着目しているポイント】
1位 主体性 78.7%
2位 柔軟性 63.3%
3位 実行力 58.6%
4位 規律性 50.7%
4位 ストレスコントロール力 50.7%

【中途採用・選考時に着目しているポイント】
1位 主体性 76.0%
2位 実行力 75.6%
3位 柔軟性 58.6%
4位 ストレスコントロール力 57.1%
4位 規律性 49.3%

 「社会人基礎力以外の項目」は新卒・中途採用ともに1位は「志望動機(やる気)」(新卒91.7%、中途75.0%)、2位は「企業文化(社風)に馴染めそう」(新卒76.3%、中途66.0%)となった。

 中途採用ではほかにも「具体多岐な業務経験」(65.2%)、「専門知識」(55.3%)が5割を超え、新卒が「社会人となる素地」に注目するのに対し、中途ではそれに加えて「業務遂行可能性」にも焦点が当たっていることが分かる。

 調査は、2016年12月1日〜27日、新卒採用・中途採用人事担当者などを対象にWEBフォームで実施し、1293社の回答を得た。(回答内訳:上場企業142社・非上場企業1151社/製造業478社・非製造業815社)