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 現在放送中の夏ドラマでの視聴率対決で、火曜10時枠のフジテレビとTBSの戦いに注目が集まっている。この時間帯は、フジテレビが『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子(以下ON)』を、そしてTBSでは『せいせいするほど、愛してる』をそれぞれ放送中だ。『ON』は、女優の波瑠(25)を主演に据え、相手役に関ジャニ∞の横山裕(35)を起用。『せいせいするほど、愛してる』は、主演に武井咲(22)、相手役に滝沢秀明(34)を抜擢しており、ジャニーズ俳優対決ということでも注目されている。

 視聴率の現在の状況は、初回こそ『ON』が9.6%、『せいせいするほど、愛してる』が9.3%と僅差であったものの、第2話、3話と続くにつれて、両者の差は徐々に広がりを見せており、現在のところ『ON』が優勢の状態にある(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。ジャニーズ対決という構図に置き換えると、刑事役としてシリアスな役に挑戦した横山が、7年ぶりに連続ドラマに出演し、これまでのイメージを覆す「不貞」をテーマしたストーリーに挑戦した滝沢をおさえている状況だ。

 今回横山はドラマ内において、見事なアクションシーンを披露。危険なシーンも見事に演じきっている姿が見どころの一つとなっているようだ。

 一方の滝沢は、ドラマ劇中での「エアギター」が話題になった。何の脈絡もなく、突然エアギターを弾きだすこの衝撃の場面に、ネットでは「これはどうリアクションしたら…。」などア然としている声も。ただ「タッキーだから様になる」「ありえないけど、タッキーならいいな」など、普通の俳優ならどう考えても“様にならない”この演出を、見事に演じきった滝沢を評価する意見もあった。

■目立つ二人の大根役者ぶり

 ジャニーズならではの対応能力が評価される両者であるが、手放しに喜べない問題も浮上している。ファン以外の視聴者から、“両者とも演技が下手すぎる”という声が多く挙がっているのだとか。

「横山は、不慣れな標準語や煙草を吸うシーンが“チンピラ刑事”と揶揄されているほか、滝沢は、見せ場のラブシーンが酷評を浴びています。武井とのキスシーンでは恋人感が全くないと叩かれまくり、視聴者から『下手すぎる』の声が相次いでいます」(芸能ライタ―)

 また、アイドルとして人気があるため画面の絵力はカバーできるものの、その場しのぎでしかないという意見もあるという。そして、この演技力不足は、今後の俳優活動を左右する可能性もあるという。

「本人たちが下手なだけならまだしも、専業の俳優や女優サイドの中にはそういった下手な相手とは共演したくないとNGを出すこともある。自身の力量を上げなければ、今後のドラマ出演オファーが不安になってきそうですね」(前出・ライター)

 どんなに名の知れたジャニーズタレントでも、俳優としてのキャリアを構築していくには、まだまだ演技の鍛錬が必要なようだ。

文・佐々木浩司(ささき・こうじ)※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。