INSIGHT NOW! 編集部 / クイックウィンズ株式会社

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今日、10月26日は「原子力の日」です。

1963年(昭和38年)10月26日、日本原子力研究所の動力試験炉JPDRで、日本で初の原子力発電が成功したことから、原子力の日となりました。( 環境科学技術研究所 )

また、1956年(昭和31年)10月26日は、日本は国連の専門機関の一つである国際原子力機関(IAEA)への参加を決定した記念日です。この年は、はじめて原子力予算が認められ、原子力の平和利用に新たなスタートをとった年となりました。

原子力の利用というとまっさきに原子力発電を思い浮かべますが、医療や工業、農業などでの放射線利用も原子力利用の大きな柱となっています。

一般にもよく知られているレントゲンやCTによる診断以外にも、医療器具の滅菌や放射線の照射により薬剤の溶け出す速度をコントロールする徐放性製剤など、さまざまな放射線利用が行われています。また、放射線の分子と分子を結び付け強くする性質を利用して、熱に強い電線や高速走行用の強化タイヤが作られています。身近な風呂マット、ビート板などの発泡プラスチックや包装用ラップの強化などにも利用されています。長期保存のためのジャガイモの発芽防止や害虫の駆除にも放射線照射が応用されているそうです。

専門家にしか扱えない=危険なものであるという面は確かにありますが、すでに日常生活に深く入り込んでいる原子力。福島第一原発の事故以来、原子力発電所の是非は大きな争点になっています。立ち入り禁止区域の荒れ放題になった町の風景や現場の人の被曝情報は恐怖感を喚起します。けれど、放射線は常に自然界に存在しています。積算量が少なければ大きな健康被害にはなりません。やみくもに恐れて極端な行動に走るのではなく、正しい知識に基づいて冷静に判断したいものです。

【お詫び】
当コラムに記載した西暦年および記述内容に誤りがありましたため、訂正および一部記述削除をさせていただきました。ご指摘をいただきました関係者の方にご迷惑をおかけいたしましたことをお詫びいたします。なお、専門的な知識のないものが記述しておりますため、技術的な誤りがあることもあるかと思います。当コラムはあくまでもひとりの市井の者の目からみた原子力・放射線の話としてお読みいただければ幸いです。