日本代表の小久保裕紀監督[Getty Images]

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 ロッテは、10日に行われた日本ハムとのクライマックス・シリーズファーストステージ第1戦に今季、2度完封負けを食らった大谷翔平を打ち崩し快勝。5年周期に日本一が訪れるゴールデンイヤーの今年も短期決戦で勝負強さを見せている。

 ここ一番に強い選手が多いが、9日に発表された『WBSC世界プレミア12』の日本代表28人には、12球団で唯一ロッテだけ誰も選出されなかった。

 最終登録メンバー発表前の1次登録メンバーには、ロッテから西野勇士と清田育宏が名を連ねていた。しかし、この2人はシーズン終盤に故障。そういった関係もあって、今回は見送られたということなのか。

 今回代表落ちとなった清田でいえば、新人時代2010年の日本シリーズで、全7試合にフル出場し、打率.333、1本塁打6打点を記録。MVP獲得とはならなかったものの、日本シリーズ新人選手通算最多打点のタイ記録を達成するなど“短期決戦”に強い印象を付けた。

 そして、今年も勝負強さは健在だ。10日の日本ハム戦では、3点リードの6回一死満塁で打席が回ってくると、4番手白村明弘の150キロストレートをレフト前に弾き返す2点タイムリー。続く8回の第5打席ではレフトスタンドへ試合を決める一発を放っている。

 大事な試合に強い選手といったら今江敏晃の存在も忘れてはならない。10日の日本ハム戦では1点を追う2回一死満塁の場面で、大谷から走者一掃の3点タイムリー二塁打を放ち、チームの勝利に大きく貢献した。

 今江は05年の日本シリーズで8打席連続安打を記録するなど、シリーズ打率.667をマークし日本シリーズMVP。10年の日本シリーズでも打率.444を記録し、2度目の日本シリーズMVPを獲得しており、短期決戦男といっても過言ではない。

 ただ、今季は故障で思うような活躍をすることができなかったことに加え、定位置とする三塁には松田宣浩や中村剛也などがいる。シーズン途中に骨折したこともあり、9月に発表された1次登録メンバーには名前がなかった。それを考えると、ごく自然な流れではあるが、ここ一番に強い選手がいるのは頼もしかったのではないだろうか。

 ロッテからプレミア12の日本代表に選出された選手は誰もいないが、重要な試合で結果を残す選手が多いのは事実。5年ぶりの日本一を目指して、まずは今日の試合に勝利してファーストステージを突破したい。