序盤に見せた粘りの打撃!登録メンバー16人の稲毛が今夏準Vの習志野を下す!

4打点の活躍を見せ金田知哉(稲毛)

 曇り空のもと、千葉県野球場で行われた第2試合は稲毛vs習志野のカード。

 今夏の準優勝校で、秋の県大会でも2試合を戦い19得点0失点と新チームになってもなお、他のチームを投打で圧倒してきた習志野。地区予選も含めると5試合で失点はわずか1。

 対する稲毛は、今秋の県大会出場校64校の中で、登録メンバーが最少の16名で戦う。習志野に対して、どのような試合を展開するのか、稲毛の戦い方に注目が集まる。

 試合が動いたのは初回。1回表の稲毛の攻撃では、あっという間に二死とするも、3番・廣瀬 稜人が放った打球を追いかけて習志野の中堅手・加藤 駿と右翼手・池田 来翔が衝突。打球は転がり廣瀬は二塁まで進む。

 続く4番・鹿毛 遼が左前安打を放ちチャンスを広げる。ここで打席に立つのは、5番・泰松 浩大。スクイズを試みるも絶妙な位置に球を転がし自らもセーフとなった上に1点を先制。さらに、バッテリー間にミスが生じ、走者が進塁した場面で6番・金田 知哉が左前へ打球を運び2者が生還しリードを3点に広げる。

 先制を許した習志野は2回裏に7番・石田 瑛平、8番・高宮 和弘の連打などで二死二、三塁の好機を作るも後続を打ち取られ無得点。

 ピンチを脱した稲毛がまたしても攻撃を仕掛ける。3回の表、先頭の2番・小林 拓朗が安打で出塁すると、二死後に5番・泰松の四球でチャンスを広げると、6番・金田の左前安打にミスが重なり、またしても2者が生還し5点差とする。

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好リリーフの並河啓太(習志野)

 しかし、習志野も反撃する。4回裏に一死から7番・石田 瑛平の放った打球が守備のミスを誘い出塁。8番・高宮 和弘も死球で出塁し一死一、二塁の場面で、二番手投手として出場する並河 啓太の打球に、フィールダースチョイスと守備のミスが重なり1点を返す。

 さらに、1番・加藤 駿のゴロの間に1点を返す。なおも二死三塁とチャンスが続くも、稲毛の遊撃手・泰松 浩大が好守を見せ追加点を許さなかった。

 5回には、ともに1点ずつを加え試合を6対3の稲毛リードで折り返す。

 試合終盤は、習志野が試合の流れを引き寄せる。8回裏の習志野の攻撃は、6番・途中出場の菅野 眞毅が右翼手を越える安打でまず出塁。7番・石田も左前安打で続く。無死一、二塁とし8番・高宮が左翼へ二塁打を放ち2点を返し、これで1点差までに迫る。

 ここから犠打や四球で二死一、三塁と一打逆転のチャンスを迎えるも、稲毛先発の松島 大輔が粘りのピッチングを披露しゴロに抑える。

 そして9回に習志野の追撃を振り切り1点差を守り切った稲毛がベスト8入りを果たした。

 稲毛は、序盤の5得点は全て二死から奪ったように、粘り強い打撃が光った。習志野は試合終盤に好機を作るもあと1本が出なかった部分に試合の明暗が分かれた。

 勝利した稲毛は、明日千葉明徳と準決勝進出の切符を懸けて戦う。

(文=佐藤 友美)

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