中国メディア・荊楚網は3日、湖北省武漢市を走る地下鉄2号線の洪山広場駅で2日午後、若い女性と中年女性が座席を争ってケンカとなり、若い女性の衣服が引きちぎられるというニュースを紹介したうえで、7年後の北京冬季五輪に向けて国内のモラル向上を図る必要があるとする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)Stanislav Komogorov/123RF.COM)

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 中国メディアの荊楚網は3日、湖北省武漢市を走る地下鉄2号線の洪山広場駅で2日午後、若い女性と中年女性が座席を争ってケンカとなり、若い女性の衣服が引きちぎられるというニュースを紹介したうえで、7年後の北京冬季五輪に向けて国内のモラル向上を図る必要があるとする評論記事を掲載した。

 記事は、地下鉄車内で演じられる大立ち回りは「国民の民度」を憂慮すべきレベルであることを物語っているとした。また、構内での飲食、ポイ捨て、喫煙、つば吐き、大小便、ペット持ち込みといったマナー違反行為も日々増えており、これらの行為を嫌悪する市民の感情が高まっているとも説明。「ますます多くの国民が、国が社会主義精神文明づくりを強化して、社会主義の核となる価値観を育もうとするなかで、このような行為を速やかに撲滅しなければならいと認識し始めている」と論じた。

 また、地下鉄内のマナー違反行為は「中国人による非モラル行為の氷山の一角に過ぎない」とし、国外旅行において一部の中国人観光客によるポイ捨て、つば吐き、列に並ばない、大声で騒ぐといった行為が物議をかもしていると説明。「多くの外国人が『中国人は豊かになったものの、金銭はモラルを示さない』と認識し、非モラル行為が『礼儀の国』たる中国のイメージを損なっている」とした。

 記事は、7月31日に北京市が2022年冬季五輪開催地に決定したことを紹介。7年後に再び世界各地からの客人を呼び集め、大国としての風格を世界に示すにあたり「国民の民度を全面的に高めなければならない」と主張した。そして、市民が自分や他人へのリスペクトを出発点に、公共の場での譲り合いの精神を培ってほしいと呼びかけた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Stanislav Komogorov/123RF.COM)