初先発でキレキレの宇佐美「悩んだんですけど…」と岡崎へ“大人のアシスト”

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 11日のキリンチャレンジカップ2015で4−0とイラクに快勝した日本代表。左ウイングで代表初スタメンを飾った宇佐美貴史(ガンバ大阪)は鋭いドリブル突破から3点目を演出。“大人のアシスト”で岡崎慎司(マインツ)のゴールを引き出した。

 見せ場は33分に訪れた。柴崎岳の縦パスを受けて前を向くと、縦のスペースを見つけてスイッチオン。鋭いドリブルで前進し、相手DFの間を切り裂くと、スピードに乗ったまま斜め方向に持ち上がる。ここで宇佐美は左サイドからフリーで抜け出した岡崎にパス。これを岡崎が左足で蹴り込んで日本がリードを広げる。

 日本代表3戦目にして、この日のイラク戦が自身初となるスタメン出場。66分にピッチを退くまで相手守備陣を切り裂くようなドリブルを何度も見せるなど、キレキレの動きを披露した。

 本人としてもゴールが欲しかったはずだが、「自分で行けたんですけど、もう一つグっと入ってGKと一対一になるくらいのところまでいけたんですよ。それで悩んだんですけど、そこまで入ってGKと一対一になってオカちゃんに出すか、あのタイミングでオカちゃんに出すかを悩んだんですけど……。どっちにしろしっかりフィニッシュまで行けましたし、ああいうプレーを見せられれば武器になる」と自らのエゴを出さず、相手選手を引き寄せて岡崎に託すという確実な選択肢をセレクトした。

 ゴールを決めた岡崎は「(宇佐美から)パスが出てくると思っていた。ガンガン行くところが持ち味やけど、そこは大人なんやろね。ガンバでも『そこでパトリックに出すか?』ってタイミングでラストパスを出したりしてるし、チャンスを作ることもできる。完全なるストライカータイプじゃないなって思う」と宇佐美の攻撃センスを高く評価していた。