人気ロックバンド、Mr.Childrenが6月4日、2年7ヵ月ぶりとなるニューアルバム『REFRECTION』をリリースした。

1枚目のアルバム『EVERYTHING』が発売されたのは1992年5月10日のこと。そこからミスチルの活動は23年を越えて、アルバムも今作で18枚目を数えることとなった。

今回の『REFRECTION』では、この長きにわたる音楽活動のなかでも、初の試みが取り入れられ話題となっている。それが“CDではなくUSBメモリでの発売”だ。

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トップランナーとして走り続けるミスチルの新たなる試み。その影響は音楽業界でも決して小さくないはずだ。ブロガーの間では、このUSBメモリでの発売について、どのような議論が交わされているのだろうか。

まず、『REFRECTION』というアルバムそのものの出来栄えとしては、

・しばらく音楽から離れていてCDを買っていませんでしたが、今作は買いました!
・18枚目のアルバムにして、なぜこんなに表現が豊かなんだろう。改めてミスチルの
 すごさを感じざるを得ない一枚でした!
・作品がリリースされるたび“今回こそが最高傑作!!”だと思います。今作もまたそう!

今作では長年ミスチルとタッグを組んでいたプロデューサーの小林武史が離れて、セルフプロデュースとなった。それだけにどのような展開になるか見えないところもあったが、ファンからはかなり高く評価されているようだ。

・『REFRECTION』、捨て曲なし。どれもじっくり聞きこみたい曲たちばかりでした!
・セルフプロデュースになってより自由に音が鳴っているように聞こえました!

作品の内容はファンの期待に十分応える以上のものとなっているようだ。

いろいろな意見が飛び交っているのは発売形式のほう。USBメモリでの発売についてさまざまな意見が巻き起こっている。

今回の発売は、大きく分けると全23曲や高音質なハイレゾ音源を収録した9000円のUSBメモリ版『REFLECTION{Naked}』と、そこから厳選した14曲を収録したCD版『REFLECTION{Drip}』3213円(初回盤)がラインナップされている。

まず、やはり気になるのは価格のところだ。

USBメモリの9000円はちょっと高くないか!?
・CD版を買っても、CDでの曲のコンプリートはできない。発売形態をいろいろ変えて
 の販売。AKB商法みたいでちょっと残念ですね……

今回、USBメモリというが選択されたことには、ミスチルの“全23曲を一枚に凝縮して届けたい”という想いがあったようだ。高音質なハイレゾ音源も収録しているところを見ると、より“音”に対してのこだわりが強い作品であることがうかがえる。

ミスチルのこだわりによる仕様については、

・それでもCDで発売してほしかった。2枚組でもいいのになぁ。そしたら4500円か
 いっても6000円くらいでしょう?
・ミスチルのメンバーが普段スタジオで聞いている音源が聞けるのはうれしい!
・CD版も、収録されなかった9曲はダウンロードすることができるのでいいのでは?
・CDをずっと集めてきているので、USBメモリって抵抗ありますね……

など、複雑な心境があるようだ。

オリコンランキングがAKBグループやジャニーズばかりとなった昨今。CDが売れているのか、特典が売れているのか、音楽業界のやりたいことがよくわからなくなってきている。そんななかトップアーティストとして、ミュージックシーンをけん引し続けるミスチルの新たな選択は、それ自体が大きな波紋を投げかける。

今回のUSBメモリでの発売。ミスチルは、音楽と音楽ファンに、音楽との新しい向き合い方を提案しているかのようだ。

(イノウエアキオ)