大学入試の本格化にともない、各塾・予備校が凌ぎを削る「入試解答速報」。入試問題を各塾・予備校が独自の解答を作成し、それを受験生に速報版として公表していく。

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 大学入試の本格化にともない、各塾・予備校が凌ぎを削る「入試解答速報」。入試問題を各塾・予備校が独自の解答を作成し、それを受験生に速報版として公表していく。試験を終えたばかりの受験生であれば、誰もが自分の解答を確かめたいものである。
 難関私大文系専門の予備校「増田塾」を展開するMY FRONTIERも、難関私大の入試問題の解答をホームページなどで公開している。同塾の解答速報は、増田塾の塾生以外からも支持され、受験期間中にはなんと30万アクセスを記録するという。その正答率の高さにも定評があるということで、同塾の統括部長の三島卓氏に、多くの受験生に好評の「解答速報」について聞いた。写真は増田塾統括部長の三島卓氏。

――増田塾では、難関私大文系学部入試の「解答速報」をホームページで公開されていますよね。さらには、その正当率がほぼ100%であると聞いています。なぜ、この短期間でそのような非常に高い正答率で解答を公開できているのでしょうか?

 増田塾の解答速報は難関私大の文系学部に限定しています。増田塾は早慶上智・GMARCH・関関同立といった難関私大の文系学部を専門とした予備校なので、解答速報を作成する講師もその分野に特化した精鋭ばかりです。出題傾向などを熟知した講師陣たちが協議し合って作成していくことで、迅速、且つ正確な解答速報を作ることができます。

 早さを求める理由は、試験終了後から「解答速報」の公開に長い時間をかけるわけにはいかないからです。その後の試験に活かすという点でも迅速に公開する必要があります。ただし、スピードが速くても答えにミスがあれば当然受験生のためにはなりませんので、その協議には最大限の力を注いでいます。当塾精鋭の講師陣により審議を重ね、根拠を明確にして初めて公開します。そのため、納得が行くまでは解答を公開するということはありません。

――なるほど。では、なぜ「解答速報」を作成されているのですか? 

 大学入試の解答が、大学側から正式に発表されることはあまりありません。
大学入試問題の解説書として、いわゆる「赤本」や「青本」など過去の問題と解答を掲載した参考書が、その年の夏頃に書店に並びますが、受験生から、試験後一刻も早く解答が知りたいという声が多かったのです。その理由としては、その日の出来具合を確認したいだけではなく、受験問題の傾向を知り、次の試験の対策を立てるというところにあります。
解答速報を毎年作成していると同じような問題が他大学の試験で出題されることがわかります。大学入試は、複数回受験して行く人が多いので中盤以降の入試のためにも、前半の入試から、自らの問題点を認識して、改善していくことが大切です。塾生を見ていても、序盤の入試で気付いた問題点をすぐに改善できる生徒ほど、中盤後半から調子を上げていくことが多いです。そのために、「解答速報」を塾生の受験に活かしてもらうため作成しています。また、2年前から文面解説に伴い、一部の解答で動画解説を併せて実施しているですが、それもより分かりやすく解説を届けたいという思いから始めました。

――これ程精度が高い「解答速報」を増田塾のホームページで無料公開されているので、塾生以外でも閲覧・視聴することができますよね。なぜ、無料で公開されているのですか?

 先述しましたが、「解答速報」は単なる答え合わせだけではなく中盤以降の試験に活かしてもらうために作成してきました。作成を始めた当初は、塾生のためのものでしたが、年々公開して欲しいという問い合わせが増えてきたので同じく難関私立文系大学を目指す受験生を応援する意味でも無料で公開することしました。
 毎年この解答速報を見て次の試験に活かすことができたなど、ご覧いただいた方から感謝や激励のメッセージをいただくこともありますので、今後も、受験生のためになる「解答速報」を今後も作り続けていきたいと考えています。

――今年度の「解答速報」はまだ続きますが、最後に受験生へのアドバイスをお願いします。

 現在、受験に臨んでいる受験生には、自分を信じて、最後まであきらめずに頑張ってほしいと思います。受験期間には大なり小なり好不調の波はあります。たまたま、不調の波が来たときに受験した入試は、思うような解答ができなかったかもしれませんが、それはそれとして切り替えて、次に挑んでください。
 そして、次の試験に活かすために受験後に復習をすることがとても大切です。「解答速報」や解説で今後の入試に活かしてもらえることを願っています。(編集担当:徳永浩)