首都圏エリアなどで増殖中の危険な「歩きタブレット族」!意外な利用者の傾向とスタイル

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歩きスマホ”が危険なことはよく言われているが、最近は“歩きタブレット”も増えてきた。もちろんこれも危険な行為だ。タブレットの普及が“歩きタブレット”増殖の一因なのは明らかだが、周囲の人に聞くと、いつでもどこでも見かけるというわけでは無く、ある傾向があるようだ。

●都心から中距離に住む通勤圏のユーザーが多い
見かけたとの報告が多いのは、都心部ではなく大型ターミナルから周辺エリアへつながる路線。大江戸線や西武線など、都心へ1時間以内に出られる中距離通勤圏が多い。それなりに長い移動時間中にタブレットを使い、駅に着いたときにそのまま手に持って歩き出すようだ。短時間の移動や乗換が多い場合はスマホが手軽だが、長時間での乗換の少ない移動では、じっくり使えるタブレットが適しているのだろう。

●遅い出勤や帰宅などの時差出勤・帰宅ユーザーが多い?
よく見かける時間帯にも傾向がある。出勤ラッシュ後の午前中や帰宅ラッシュがいったん落ち着いた21時以降だ。早朝や18時〜19時の混み合った時間帯は、さすがにタブレットを手に歩くのは難しい。出勤の時間帯も、やはりラッシュの時間に見かけることはなく、9時以降など時差通勤している人に多いようだ。

●利用している人の傾向は?
実は、歩きタブレットを見かけ始めた当初、利用者は意外にも若い女性が多かった。いずれも、肩から大型のバッグを提げていることが特徴で、カバンから出し入れしやすいことが気軽に手にするきっかけとなったと考えられる。

ところが、今年夏くらいからは、年齢層が高い男性も見かけることが増えてきた。大画面なので、老眼でもスマホより文字が読みやすいことも一因だろうか。また、電車内でもタブレットを利用するユーザーの増加で、大きな端末を手にすることに恥ずかしさがなくなっていることも利用者の増加を後押ししているようだ。

用途としてはSNSやウェブ閲覧などスマホと同様な利用のほか、ビジネス書類の表示や電子書籍(コミック)、動画視聴など、タブレットならではの使い方もよく見かける。

端末の種類としてはiPadiPad miniのほか、Androidは10インチサイズのもの。意外にも大型タブレットのユーザーが多い。

●首都圏エリアに住むモバイラーがタブレット化か?
これまでは、電車内や駅構内ではスマホ利用が増えてきたが、都心への通勤エリアではタブレットユーザーが増えているようだ。一定時間の移動中という安定した空間では、スマホの小さい画面より、タブレットの大画面のほうが動画や電子書籍もじっくり見ることができるので快適ということだろう。

そして、都心のターミナル駅に着いたとき、ついそのままタブレットを手に歩き出し、「歩きタブレット族」と化していると思われる。ある意味、生活エリアに適応した最先端のモバイル族と言えるだろう。

しかし、歩きタブレット歩きスマホと同様に周囲への注意がおろそかになり、人にぶつかったり線路に転落したりすることもある、たいへんに危険な行為だ。スマホより大画面なぶん、視界をふさぐし、画面への集中力も高くなるので、危険度もさらに増す。

タブレットユーザーの増加は新しい生活スタイルの一つで問題はないが、歩きタブレット族化するのは避けたいものだ。