カニの甲羅からバッテリーを開発、スタンフォード大学研究者
スタンフォード大学の研究者らは、リチウムイオンバッテリーの性能向上につながる研究結果を「Crab Shells as Sustainable Templates from Nature for Nanostructured Battery Electrodes」として発表した。リチウムイオンバッテリーのナノサイズ電極の製造にカニの甲羅を活用するというもので、実験レベルで高い効果が確認されたという。
リチウムイオンバッテリーの電極に硫黄またはシリコンを使うと蓄電容量を大幅に増やすことができるが、この方法はバッテリーの寿命を短くするという欠点を抱えている。研究者らは、これを解決する方法としてカーボンナノチューブのような素材の中に電極を閉じ込めることで劣化を防ごうというアイディアを考案した。
研究者らは製造方法としてカニの甲羅を活用する方法に注目。カニの甲羅はナノチューブ状態のちょうどよいサイズの穴が規則正しく無数に空いており、この中に硫黄やシリコンを詰めてナノチューブサイズの電極を製造したとしている。実験結果は良好で、硫黄電極で1230 mAh/g、シリコン電極で3060 mAh/gを計測したとしている。また、200回の充電と放電後の劣化は、硫黄電極で60%、シリコン電極では95%という大幅な改善が見られたと説明がある。
カニの甲羅はこれまで一部を除いて廃棄処分されている。資源として量も価格も製造に適用しやすい。
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研究者らは製造方法としてカニの甲羅を活用する方法に注目。カニの甲羅はナノチューブ状態のちょうどよいサイズの穴が規則正しく無数に空いており、この中に硫黄やシリコンを詰めてナノチューブサイズの電極を製造したとしている。実験結果は良好で、硫黄電極で1230 mAh/g、シリコン電極で3060 mAh/gを計測したとしている。また、200回の充電と放電後の劣化は、硫黄電極で60%、シリコン電極では95%という大幅な改善が見られたと説明がある。
カニの甲羅はこれまで一部を除いて廃棄処分されている。資源として量も価格も製造に適用しやすい。
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