青森県伝説のラジオ「今週のどんだんず」にて、津軽弁で爆笑を狙え!

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青森で絶大な人気を誇るラジオコーナーがある。

その名は「今週のどんだんず」。

ラジオの番組ではなく番組の1コーナーなのだが、なんと番組が終了してもコーナーだけ残すという特別待遇で、約30年間という異例の長寿ぶり。

果たしてどのような番組コーナーなのだろうか?「どんだんず」とは津軽弁で、「どーなってんの?」あるいは「なんてこったい!」という、怒りや激しく呆(あき)れる気持ちを表現するのに使われる言葉。

このコーナーではリスナーから投稿された日常の出来事を紹介するのだが、そのオチが「どんだんず〜」と結ばれるというわけだ。

なにせラジオ番組だけに、こうして文章で説明しても面白さが伝わりにくい。

このコーナーでは、投稿者が日々の暮らしで出合う「そういうこと、あるある!」といった親近感のあるネタが紹介され、最後にエコーのかかったDJの「どんだんず〜」というひと言で締められる。

この瞬間、リスナーの爆笑を取れるか否かは、投稿者の筆力にかかっている。

「今週のどんだんず」は、RAB青森放送が毎週土曜日の18:05から放送する「土曜ワラッター」という番組のワンコーナーで、深夜まで放送される同番組の主力コーナーのひとつとして君臨している。

「土曜ワラッター」の放送開始は2006年。

しかし「今週のどんだんず」は、「土曜ワラッター」の放送が始まる前、別の番組のワンコーナーとして既にスタートしていた。

1984年に放送されていた「SAY! MUSIC FELLOW」という番組内の1枠として始まり、途中6年ほどお休みしていた期間があるが、ファンの熱い要望を受けて見事復活したのである。

放送開始直後は10代のリスナーが中心だったが、そのリスナーたちがどんだんずファンのまま年齢を重ねている。

そして近年、現在の10代が新たなリスナー層として参入し、ますます人気が高まっているという。

最近では若きリスナーが投稿するネタが、古参たちを脅かしつつあるほどの勢いなんだとか。

若いリスナーが新たに参入してきたのにはきっかけがあった。

「今週のどんだんず」がCD化され、地元のコンビニなどで販売されたことが注目を集めたのだ。

これまでCDは1994年の初リリースから12枚が発表されトータル約5万枚のセールスを記録。

新作が出るたびに売り切れとなり、結果この数字が出た。

近年、テレビやラジオがつまらないという声をよく耳にする。

その原因はネットの台頭だという人もいるが、果たしてそうなのだろうか。

確かに、コンテンツやメディアが多様化したため、テレビやラジオのニーズが薄れてきたのかもしれないが、青森で起きている昔ながらのラジオの活況を知ると、どのメディアにも等分に可能性や長所が十分にあるのではと思う。

このコーナーが持つ諸刃(もろは)の剣的要素は、津軽弁で進行するため他県の人々にとって少々難解なところだ。

しかしながら、そこがなんともほほえましく、また魅力的である。

青森の人たちだけが楽しめる愛すべきラジオコーナー、更に活性化させていただきたい。

DJの絶妙な語り口調があってこそ笑える「どんだんず」。

文字だけでどこまで面白さを伝えられるか分からないが、最後にネタをひとつ紹介させていただこう。

「この前、わの弟、見るからにバカそうで、きったねー犬拾ってきたんず。

わは、心の中では『犬飼いてーじゃ』と思ってらったんだばって、家族みんなして弟さ反対してらはんで、わも反対したんず」(こないだ、うちの弟が、見るからにバカそうで汚れている犬を拾ってきたんだ。

僕は心の中で「犬飼いたい」って思っていたけど、家族みんなして弟に反対してたんで、僕も反対したんだ)「でも、『弟飼ってけろー。

なっ、いいべ』って、ゆずらねんず。

したっきゃ、とうとう、ジッコ怒りだして『んなら、このジッチャが犬捨てでくるじゃ!』と言って、犬さ無理矢理持っていったんず。

……2時間後、犬の方が先に帰ってきましたー。

どんだんず〜」(でも、弟が、「飼ってよー。

ねっ? いいだろ?」って譲らないんだよ。

そしたらとうとうじいさんが怒りだして「じいちゃんがこの犬捨ててくる!」って言って、有無を言わさず犬を捨てに行ったんだ。

……2時間後、犬の方が先に帰ってきた。

どんだけ〜?)