彼は心と頭でビアンコネーロ(白黒)を選んだ。その決断から数カ月が過ぎ、ユヴェントスを選んだMFマウリシオ・イスラは微笑んでいる。

「イタリアの2つのビッグクラブから求められていると代理人に言われた。ユヴェントスとインテルだ。僕はユーヴェを選んだ。(アルトゥーロ・)ビダルとユーヴェについてたくさん話したからだ。彼には素晴らしいグループで、たくさんの友達がいると言われた。それに、幸いにも、(アントニオ・)コンテ監督も強く僕を望んでくれた。最後に、僕は(クワドゥオ・)アサモアとすごく仲良しだからだ。彼と一緒にここへ来たのはすごくうれしかった」

アサモアがスーペルコッパですぐに公式戦デビューを果たし、ゴールでそれを飾った一方で、昨年ひざを負傷したイスラは調子を取り戻すまでにもう少し時間を必要とした。だが今では、DFシュテファン・リヒトシュタイナーからレギュラーの座を奪ったようだ。

イスラはセリエA最初の12試合で3試合にしか出場していない。すべて先発だ。デビューは9月22日のキエーヴォ戦。約1か月後のボローニャ戦で続き、最後が10日のペスカーラ戦だ。2−0となるFWファビオ・クアリアレッラのゴールをアシストした。ペスカーラ戦はイスラにとって、2試合連続での先発出場だった。その3日前にチャンピオンズリーグのノアシェラン戦にも出場していたからだ。

コンテ監督の序列において、イスラがリヒトシュタイナーとDFマルティン・カセレスを完全に抜き去ったと言うのは難しい。だが、後ろからの出発でなくなったことは確かだ。リヒトシュタイナーの代理人が「彼はユーヴェで満足している。どこから(移籍の)うわさが出たのか分からない」と介入したのは、いくらかの懸念があることを明確に示している。

イスラがユヴェントスを選んだ理由が、友人であるビダルにもあるのなら、彼を擁護するのは当然だろう。イスラはビダルについて、次のように話している。

「チリ代表のここ2試合で退場になったけど、ビダルは僕らにとって重要な選手だ。彼は本物の戦士だよ。僕? 僕はサイドを上下するから、まあ列車というところかな」

2週間前から猛スピードで走る列車だ。彼は同じペースで進んでいくことを望んでいる。

「コンテ監督は若手とすごく話す。その点では(フランチェスコ・)グイドリン監督とほぼ同じだね。でも僕は、コンテ監督がむしろ(マルセロ・)ビエルサ監督により似ていると思う。戦術に関して常に100%で仕事するんだ」