韓国メディアは20日、映画「ラブストーリー」で有名な岩井俊二監督が、短文投稿サイト「ツイッター」で中国や韓国と領有権争いを繰り広げている日本を批判するなど自身の歴史観を明らかにし、注目を集めていると報じた。

 報道によると、尖閣問題をめぐり日本と中国の緊張関係が続く中、岩井監督は17日、自身のツイッターに「国があの島(尖閣諸島)を買うという行為がどれくらい挑発的かを相手の立場でもう少し考えるべきだと思う」と発言した。続けて、「日本はかつて侵略戦争をしかけて負けたのだというのも忘れすぎている。それで相手国ばかり責めたのでは相手だって怒り出すのが道理」と領土問題で周辺国と対立を深める日本について批判した。

 岩井監督の発言を受けて、一般のツイッターユーザーが、中国や韓国で行われている反日教育についてどう思うかと尋ねると、「日本は隣国を侵略しようとして最後はアメリカと戦いに負けた。なのに免責された。侵略された国がまだ怒っていても当然で、忘れてしまっている日本の方がどうかしている」と自身の歴史観を示した。

 さらに、「自国贔屓(びいき)に偏った歴史解釈は人間的に受け入れがたい」「偏った寸足らずな愛国論はこの国にとって毒にしかならない」と持論を展開した。

 韓国メディアは、岩井監督について、1995年に制作した映画「ラブレター」で日本をはじめ韓国でも高い人気を獲得したと紹介。今回の発言は韓国のインターネット上で注目を集め、「岩井監督の歴史認識に驚いた」「敏感な時期なのに勇気ある発言だと思う」「こういった考えを持った人が未来の日本を担えば東アジアには平和が訪れるだろう」などの反応が寄せられたと伝えた。(編集担当:新川悠)