27日放送、フジテレビ「とくダネ!」は、「メダル獲得のキーポイント 競技直前の"しぐさ"に秘密」と題し、アスリートが競技直前に見せる、お決まりの"しぐさ"を考察した。

中村美里、松本薫ら柔道選手が試合前に見せるその場跳びジャンプ。今も多くの柔道家が行うしぐさだが、そこにはちゃんとした理由があるという。

同番組にコメントを寄せたメディカルトレーナー・土屋潤二氏は「前傾したりとか右に寄ったりとかっていう、重心が真下にないと一方には強いんですけど、反対の方向にはうまく動けない。ジャンプすることで重力を感じますので、背骨がいい位置に入るんですね。そうすることで柔道のプレーに安定さが出てきます」と語る。

また、東海大学・高妻容一教授は「私たちは"プレ・パフォーマンス・ルーティン"という言葉を使います。プレー前の一連の動作パターン、成功する前のパターン。試合でベストパフォーマンスを出すために必ず選手がやってる、科学的にげんかつぎをトレーニング化したもの」と説明した。

他の競技でも、バレーボールの木村沙織は、相手サーブの直前にレシーブの動作を繰り返すことで、レシーブ・ミスを減らし、弓を引くパフォーマンスでお馴染み、陸上ウサイン・ボルトは、今月行われたジャマイカ選手権で敗れているが、この大会を取材した記者は「ボルトは敗れたレースの前、ダンスもおどけたしぐさも見せませんでした。彼がダンスを披露するときは、調子がよく、自信があるとき」と明かす。

さらに、内村航平が見せる跳馬の直前に腕を前に伸ばして狙いを定めるようなしぐさについても、アテネ五輪に出場した塚原直也さんは「跳馬を跳躍する前にロンダートっていう技を最初にするんですけど、その時の手のつき方をイメージトレーニングでやってるんじゃないかと。まっすぐに付かないと体が曲がってしまう。曲がった状態で跳躍すると着地までまっすぐ入ってこない」と説明した。