ブレブレやないか…!

ワールドカップはまだ続いていますが、日本代表をめぐる一連のフィーバーはさすがに一段落。いい加減マツコ・デラックスさんと長友佑都との恋物語についても、お腹いっぱいな感があります。それでもこの盛り上がりによる経済効果は3000億円に達するとの試算も出るほど、最高に楽しく、最高に熱いお祭りでした。改めて選手・関係者には感謝したいところ。

今回の大会で僕も改めて感じたのは、ブレないことの大切さ。JFAの技術顧問である小野剛氏はサッカーダイジェスト誌上で「大会直前に監督更迭論をブチ上げていた雑誌が、今はベスト16増刊号を出している。休刊するぐらいの覚悟があると思ったのに」と、大会前後で態度を180度転回したメディアをズバリ批判していました。まぁ、メディア側も商売もあればそれぞれの見識もありますから、小野氏の批判は気にするほどの話ではありません。「強化試合も勝って本番も勝てば、コッチだって気持ちよく応援できたんだよ!」と言いたい部分もあるでしょう。

ただ、何の前置きもなくクルッと手の平を返すのは、やはりみっともないもの。そこをいくと、スポニチでコラムを連載している御仁などは、一貫して「日本はダメ。韓国が上」と言い続けており、むしろ僕の中での信頼感は急上昇中。言論なども今は切り売りされる「商品」のひとつに過ぎません。食事をするときにも、お店によって出すメニューが決まっており、味も毎日変わらないのが当たり前なのですから、言論もそうあるべき。中華料理屋が「今日は天気がいいのでイタリアンを出します」と言わないように、うなぎ屋が「江戸時代から続く秘伝のタレに飽きたため新タレにしました」と言わないように、スポニチのコラムも「韓国はダメ。日本が上」などと言ってはいけないのです。

ブレないことによる信頼感。ブレないことによる安心感。僕も、日本代表が好調で天狗になりそうなときや、ついうっかり韓国代表を応援する気持ちが高まったときは、スポニチのコラムを読もうと心に決めました。そこには変わらない論調で「日本はダメ。韓国が上」という言論があるはずですから…。

そんな中、いきなり「最高のリーダー」みたいな扱いになっている岡田武史氏にもブレブレ疑惑が持ち上がってまいりました。そのブレ具合はすさまじく、遠いブラジルにまで迷惑をかけているもようなのです。うーん、これは多くのサッカーメディアが言いたくても言えないであろう「コロコロ変えるな!」の一言を、そろそろハッキリと言う必要がありそうです。

ということで、ブレブレで一貫性がない岡田武史氏について、早速チェックしていきましょう。



◆せっかくのアルシンドからのオファーをフイにするとは…!

何となく今大会の大フィーバーに乗り遅れている感じのメディアと言えば、僕らのテレビ東京。日本戦の中継がなかったこと、情報バラエティ的な番組が少ないことで、日本代表フィーバーをうまくキャッチ出来ないまま、祭りが終わってしまいました。しかし迎えた8日、満を持して「FIFAワールドカップ デイリーハイライト」にて日本代表の大特集を放映してくれたのです。

番組にはいい加減見飽きた長谷部・阿部・長友トリオが登場し、いい加減聞き飽きた「大会直前にシステム変更をしたときは不安だった」という話を披露するなど、地味な展開でスタート。ただし、これはあくまでも様式美。日本代表選手が出ないんじゃ、おさまりが悪いので仕方なくブッキングしただけのこと。番組が本当に目玉としていたのは、元日本代表監督ジーコ氏と、Jリーグで大活躍したアルシンド氏からのコメントだったのです。

遠いブラジルから両者は熱いコメントを提供。ジーコ氏は「大会直前に関係者を通じて、選手のケガに気をつけろとアドバイスした」「本田は素晴らしい。私も名古屋の試合を見たときネルシーニョから、いい選手がいると聞いていた」「CSKAモスクワでも本田を獲得しようとしたんだ。残念ながら私がクビになったが」「遠藤にFK・PKを蹴るようアドバイスしたのは私だ」など、数々の秘話を大公開。僕も思わず「ふぅーん」と唸らされます。

そして、トモダチの岡田氏に素晴らしいメッセージを贈ったのがアルシンド氏。

巨大なトラクターから降りてきた麦わら帽子の男は、「トモダチナラアタリマエー」「アルシンドニナッチャウヨー」と自慢の一発ギャグを披露。そうです、往年のサッカーファンには大人気のアルシンド氏が、2010年になった今、ガチのサッカー番組にサラッと登場しやがったのです。現在はブラジルに帰り、東京ドーム90個分の広大な農園で、トウモロコシと大豆を栽培しているアルシンド氏。さらに販売・配送なども自ら経営する従業員200人もの大企業で手掛ける、農業王になっていたのです。

<アルシンド氏からのメッセージ>

アルシンド:「農業はサッカーの監督と同じ。時間をかけて世話をしないといけません。収穫のときに結果の良し悪しが出るね」

アルシンド:「岡ちゃん!一緒に農業しよう」

アルシンド:「農業はストレスたまらないよー。雨が降ったら20日間は昼寝出来るよー。こっちにおいでよ、遠慮はいらないからさー。だって…」

アルシンド:「トモダチナラアタリマエー!」

コレのどこが「デイリーハイライト」なんだwwww

普通の「あの人は今」じゃねぇかwwwwwww


↓ちなみに、アルシンド氏の一発ギャグを知らない方はコチラで確認を!



このようにアルシンド氏が張り切ってしまったのは、岡田氏の責任。岡田氏は大会を前に「監督を辞めたら農業をやる」と言っていたのです。それを聞きつけたアルシンド氏が、「仕方ない。雇ってやるか」「何となく小作が向いてそうなビジュアルだしな」「トモダチナラアタリマエ!」と思ってしまうのも当然。