サンプドリアに始まり、パルマ、ラツィオ、そして2006年までの2年間はインテルと、長くイタリアでプレーしていたファン・セバスチャン・ベロンのイタリア国籍取得に偽造工作が判明したことで、南米選手の国籍取得の問題点が改めてクローズアップされている。

 その中心的存在とも言われているアルゼンチンはもともとイタリア、スペインからの移民が多く、遠い過去、血縁関係を辿ることで選手たちはヨーロッパで外国人枠の問題をクリアしてきた。ヨーロッパの国籍を取得できる、できないはアルゼンチン人選手にとって死活問題。何としてでも手に入れたいとする気持ちは分からなくもない。だが、偽造は犯罪行為であり、アルゼンチンではすでに逮捕者まででている。現在、警察当局による真相解明が行われている最中だが、レアル・マドリーでプレーするフェルナンド・ガゴ、バレンシアのエバル・バネガに偽造の疑いが浮上している。その他、約80名の選手に対しても疑いありとのことで、この問題は尾を引きそうだ。

 徐々に事実は明らかになっていくだろうが、抜本的な制度の改革も必要となってくるだろう。偽造国籍取得疑惑が浮上していると報道されており、一昔前のように新たな事実が明らかになりそうだ。