小田急電鉄は、10月1日から江ノ島電鉄を完全子会社化することを発表した。

4月26日の小田急電鉄の取締役会で、小田急電鉄を親会社、江ノ島電鉄を子会社とする株式交換の契約を締結したことを発表した。6月27日の株主総会の承認を前提として、10月1日から完全子会社となる。

小田急グループでは、中期経営計画において「世界に誇る観光ビジネスモデルの構築」を掲げ、沿線観光地の活性化や訪日外国人旅行者向け施策の推進等、さまざまな取り組みを進めており、中でも、江の島・鎌倉エリアは、都心からのアクセスや観光資源に恵まれた観光地として、箱根と並び小田急グループの取り組みにおける重要な拠点であると認識しているとしている。

江ノ島電鉄は、開業以来、鉄道事業、自動車事業、不動産事業等を運営し、地域の利便性向上に寄与しており、さらなる事業成長を果たすために、「首都圏の観光ナンバーワンと湘南のOne＆Onlyを目指して」をテーマに掲げ、重要課題として「新たな集客装置の創出」や「プロモーション拡充による観光基盤の強化」、鉄道事業における「主要駅の改修等による利便性向上」「輸送力改善」に取り組んでいる。

このような状況のなか、少子高齢化による人口減少や人手不足の問題が深刻化していくことも踏まえ、江ノ島電鉄が、小田急電鉄の有する鉄道事業、不動産開発やまちづくり、技術革新等に係る知見やネットワークを活用していく必要があると判断し、この株式交換により、経営の一体化による長期的な視野に立った戦略立案と迅速な意思決定、施策の推進を通じて、江ノ島電鉄および江の島・鎌倉エリアの持続的な成長を図るとともに、グループの企業価値向上を図っていきたいとしている。