公式会見の場でも英語で対応し続ける本田【写真:Getty Images】

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「現実」を表す言葉の発音で豪州メディアが意味を取り違え マスカット監督はフォロー

「僕の発音が悪かったかもしれない」

 メルボルン・ビクトリーの日本代表MF本田圭佑が記者会見で、慌てて自身の発言を釈明する一幕があった。

 一体、何が起きたというのか――。

 本田は現地時間10日に予定されているリーグ第18節パース・グローリー戦前の記者会見にケビン・マスカット監督とともに出席。昨年12月14日の第8節ブリスベン・ロアー戦(4-2)を最後に右足太ももの負傷で欠場が続いていた本田は、この試合に向けて約2カ月ぶりに招集メンバー入りを果たした。10試合ぶりの復帰にも期待が懸かる。

 コンディションについてはまだ100%ではないと話す本田だが、「後半からプレーするチャンスはあるかもしれない。すべては試合の状況次第」と途中出場の可能性も示唆している。会見では英語で受け答えをしていた本田は、会見が進むとさらにこんなことを語っている。

「若い頃はこのような怪我をすることはなかった。ケビン(マスカット監督)にはジョークで、僕はもう年老いたから、体のケアには気をつけないといけないと言ったよ。良くないことだけど、それがリアル、それが現実(fact)だよ」

 本田がこう語ったところで、会見場は少しざわつきを見せた。すると本田の隣に座っていたマスカット監督は、現地記者に向けて「Fact. Fact.」と繰り返した。そこで初めて気づいた様子の本田はハッとした表情を浮かべ、「ソーリー、僕の発音が悪かったみたいだ」と慌てて釈明した。

 というのも、本田の「fact」という発音が、現地の人には卑俗的な表現の言葉に聞こえてしまったようだ。公の場には到底ふさわしくないスラングが突然使われたことで、会見場はほんの一瞬静まり返ったが、マスカット監督は「私は分かっているよ」と本田の発音のミスを即座にフォローした。

 このことはヤフーのオーストラリア版スポーツニュースでも「本田圭佑、メディアを混乱させる」と報じられるなど、現地でも話題になっているようだが、公式会見の場でも英語で対応し続けるあたりは、さすが本田といったところだろう。(Football ZONE web編集部)