「カリブの海賊」“花嫁オークション”シーン
 - Dean Conger / Getty Images

写真拡大

 カリフォルニア州アナハイムのディズニーランドにある人気アトラクション「カリブの海賊」から、“花嫁オークション”シーンが削除されることが明らかになった。「オークション - 娘を買って花嫁に」という横断幕が掲げられ、赤毛の女性が村の娘たちをロープでつないで、海賊を相手にオークションするさまを描写した同シーン。50年にわたって人気アトラクションの一部だったが、近年、女性に対する性差別だとして批判の声が高まっていた。アメリカの各メディアが報じた。

 米ディズニーランド・リゾートの広報スージー・ブラウン氏によると、カリフォルニア州アナハイムのディズニーランドで2018年までに同シーンを変更するほか、フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールドおよびフランスのディズニーランド・パリにある「カリブの海賊」でも同じ措置をする予定とのこと。「われわれは今こそ、このシーンについてページをめくり、新しいストーリーにするのに相応しい時だと思います」とコメントしている。

 今回の変更によって“花嫁オークション”は“戦利品オークション”となる。米ウォルト・ディズニー・イマジニアリングの上級副社長キャシー・マンガム氏は「われわれのチームは、このシーンについてどうアップデートすることがベストなのか、長年にわたって一生懸命考えてきました。赤毛の女性はファンのお気に入りなので、彼女をそのままストーリーの中心に据えたいと考え、われわれは彼女を海賊にすることにしました! これはもともとのアトラクションが持つビジョンにも違わないと思います」と声明を発表。変化や変更は、ディズニーランドにおける伝統だとしている。

 その言葉通り「カリブの海賊」のアトラクションにおける変更は今回が初めてではなく、同じく“性差別的”だとされた、海賊が村の女性たちを延々と輪をかいて追い回すシーンでは、女性に食事のトレーをもたせ、海賊は“単におなかが減っているから”彼女たちを追い回している(うち一人は逆に海賊を追い回している)……というシーンに変えられていた。そのほか2006年には『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの人気キャラクター、ジャック・スパロウなどが追加されていた。(編集部・市川遥)