【今週のボヤき】

職場では常に“ご機嫌”でいないとダメですか? 

先日、ネットで読んだ記事で「部下や後輩、まわりの人のためにもニコニコしていることは大事です」という内容の記事を見かけました。確かに、自分が新人だった頃を思い出すと、不機嫌そうにしている先輩や無表情で必要最低限のコミュニケーションしかとらない上司にはなかなか報告や相談もしづらく常にビクビクしていた気がします。

しかし、中堅と言われる立場になって思うのは「園遊会じゃないんだから常にニコニコしていられないよ」ということです。仕事に集中したい時は無口になってしまいますし、正直イラッとすることも多々あります。まわりに八つ当たりしないようにするのが精一杯で「ご機嫌よく」なんて難しいです。要は自分に余裕がないのですが、そんな自分に落ち込みます。

無理してまで笑顔にならなくていい

「辛いときでも笑顔でいればいいことあるよ」とか「笑顔でいれば幸せが寄ってくるよ」とか、なぜかこの国には笑顔信者が溢(あふ)れているのですが、辛いときに無理矢理笑っていたら人は壊れます、壊れたら幸せどころか不幸が寄ってきます。

余裕がないときは笑えないように人間はできているんです、自己を犠牲にしてまでまわりのために笑顔を振りまく必要は一切ありません。
笑えないときに笑うことは自分に嘘をつくことであり、自分に嘘をつくと自分を嫌いになってしまうのが人の習性。

自分を嫌いになってしまったらメンタル面から崩壊して体調にまで悪影響を与えてしまうことになってしまいます。
心と身体は常に連動していなければ健全なメンタルも健全なフィジカルも保てないものなんですよ。
機嫌が優れないときに笑っているほうが不健全、辛いときには辛い顔をするのが健全ってことです。

人間ですので体調やメンタル面にムラがあるのは当たり前。
ご機嫌な日もあれば不機嫌な日もあるのが人間というもの。
特に女性はメンタル面にも周期というものがありますから、いつもニコニコなんかはしていられないのです。

評価されるのは「笑顔」ではなく「仕事」

ですが社会人ですから仕事にムラがあってはいけません。

笑顔になるために無理をするエネルギーがあるのなら、そのエネルギーは仕事に注いで一定の成果をあげるのが社会人です。

ご機嫌だろうが不機嫌だろうが仕事はきちんとこなすのが社会人としての務めであり、社会人として評価される部分も信頼される部分もそこなんです。

仕事に集中するために笑顔が邪魔な日なら黙々と真顔でやってりゃいいんですよ、評価されるのは笑顔じゃなくて仕事なんですからね。

ご機嫌の源は仕事だよ?

メンタル面から仕事にアプローチするのではなく、仕事でメンタル面にアプローチするように働き掛けること。

仕事がいつも通りにこなせればメンタル面も安定してくるってことです。
最初は不機嫌でも仕事がそつなくこなせれば最後はご機嫌になっているはず。
メンタルのコントロールは行動から働き掛けるのが鉄則。

いつも笑っていなくてもいいので、最後に笑える仕事を心掛けてください。