県立若松商業高等学校(福島)

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ティーバッティングの様子(若松商)悔し涙ではなく、嬉し涙を流して終われるように

■冬練は自分との戦い福島県立若松商業高等学校は、福島県会津若松市にある商業高校。野球部の現在の部員数は1年生22人、2年生20人。阿久津 恋斗主将によるとこの冬は「来シーズンへ向けてのしっかりとした体づくりと、最近はテニスボールを使ってのエンドラン練習を取り入れ、試合で使えるようにすることを目標にしています。また、体重を増やすことも目標。個人で目標体重を決めて、毎日計っています 」そのための練習内容は正に自分との戦いだ。具体的には・限界スクワット(限界までやり続ける)・階段ダッシュ(100本or20分間競争)・10分間走など楽をしようと思えば出来るメニューが多い。その先には高い目標を掲げている。「春は、支部予選優勝、県大会、そして東北大会出場を目標としています。夏は、ベスト8の壁を乗り越え甲子園出場を目標にしています。そのために今やっているエンドラン練習や、目標体重を達成するなど1つ1つのことを確実にクリアできるようにみんなで頑張っていきます」

■昨秋は37年ぶりに会津支部で優勝春へ向けて手応えが無いわけではない。昨秋は37年ぶりに会津支部で優勝。特に活発だった打線が目を引いた。「いつも監督さんから言われていることは「後ろ」で打つ。ということ。「前」で打つというのも時には必要だったりするが、基本は「後ろ」で捉えてセンターから逆方向への意識で打撃練習をしている。また、オフの時期はとにかくバットを多く振ることでピッチャーの球に振り負けないように、素振りや連続ティー、1秒スイングなどをやっています 」阿久津主将は1番打者として18打数10安打2本塁打、打率.555という好成績でチームを牽引し、中軸を担う強打者の矢仲 優太選手は、全試合で安打を放ち、特に支部予選準決勝ではなかなか犠打が決まらない展開の中、同点タイムリーでチームを勢いづけ、逆転勝ちに繋げた。守っては二塁手の中島 郁斗選手が安定した守備や超ファインプレーなどで内野陣を引き締めた。

■春は投手陣の出来が鍵「秋の大会はどこのチームもエラーや守備でのミスが多い印象だったので、守備練習から入ったことで秋季大会ではエラーは少なく、守備の大切さを改めて感じました。また、自分達は序盤に点数を取ることはできるが、そこから点数を入れることができないので後半の粘りと集中力が大事になってくると思いました。学法福島戦ではデータに頼りすぎてその日、長打を打っていた選手に対してもデータ通り外野を浅めに配置してしまい、次も外野の頭を抜かれてしまったため、データだけでなくその日の調子も見て、守備位置や配球を考えなくてはいけないと思いました」打線はエンジンのかかりが早く、守備も状況に合わせた判断が出来るようになれば鍵を握るのは投手陣だ。棚木 慎二投手、佐藤 大輔投手、木戸 凜之介投手、馬場 博崇投手と駒は豊富でしかも左右2人ずつとバランスも良い。奮起に期待がかかる。「最後は悔し涙ではなく、嬉し涙を流して、笑って終われるようにとにかく1人1人がこの冬を最後までやりきって乗り越えて行きたい」阿久津主将は言葉に力を込めた

階段トレーニングの様子(若松商)自分の限界まで追い込み意味のある冬に!

 ここからは、五十嵐 友弥副主将、五ノ井 壱宗副主将の二人にお話を伺いました!

Q. 秋季大会で見つけた課題を教えてください。

五十嵐:投手陣の制球力と2アウト取ってからの守備。それと終盤の得点力です。五ノ井:チャンスでの一本があまり出なかったので、技術面よりも精神面を鍛えることです。自分達の本当のパフォーマンスが出来ませんでした。

Q. この冬は、どんな冬にしていきたいですか?

五十嵐:2年にとっては最後のオフシーズンになるので、最後までやりきることを一番に頑張りたいです。実践感覚をできるだけ失わないように、ボールを多く使っていきたい。五ノ井:自分の限界まで追い込み肉体面または精神面を鍛えて意味のある冬にしていきたい。

Q. 野球をする上でのモットーはありますか?

五十嵐:常笑野球です。五ノ井:必笑です。

Q. では、チームの好きなところや、ここは他のチームに負けない!というところを教えてください。

五十嵐:元気の良さと試合中や練習中のチームの雰囲気です。五ノ井:どんなきついトレーニングでも嫌味1つ言わず、盛り上がって出来ることです。元気の良さや、個人個人が個性豊かで負けていないと思います。

Q. 最後に、このオフシーズンで「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

五十嵐:この冬で筋力・精神を鍛え春、夏を通し、チームに貢献できる選手になります。五ノ井:この冬のトレーニングを死ぬ気で乗り越えて体も一回り二回り大きくなってどんな場面でも自分のできるパフォーマンスを十分に発揮できるような精神を身につけたいです。

 五十嵐選手、五ノ井選手、ありがとうございました!

雪が降る中でバッティング練習に励む様子(若松商)冬の練習の敵は自分の中にある弱さ

 最後に田中 巨人監督にお話を伺いました!

Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?また昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 秋の支部大会では、本当に粘り強く戦ってくれ、良い成績を残すことができました。残念ながら県大会は初戦で敗れてしまい、今一度、自分達を見つめ直す機会になったと思います。一人一人の個性を高め、仲間意識(チームワーク)を強くし、魅力ある野球部になるように、全員が同じ目標に向かって突き進み秋の雪辱を果たせるように努力しています。

Q. 最後に、厳しい冬の練習に励んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 冬の練習での一番の敵は、自分の中にある弱さ。心も体も秋より格段に成長させることができる各場になってほしい。今は辛くとも、長い夏を皆で過ごせるように。

 田中監督、若松商野球部の皆さんありがとうございました。37年ぶりの支部大会優勝の次は初の甲子園出場を目指して頑張って下さい。

今年も大好評!【冬が僕らを強くする 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!