gooが放つ高コスパスマホ「g07」はSIMフリーで注目のDSDS機能に対応だが、問題点は?

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NTTレゾナントが12月14日に「gooのスマホ」ブランドの新製品「g07(グーマルナナ)」を発売した。
価格は19,800円(税別)。

SIMフリーのスマートフォン(スマホ)市場で注目されている3G(W-CDMA方式)と4G(LTE方式)の「デュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)」機能に対応。

それでいて、キャンペーンでさらに3,000円引きにする施策も実施するというようにコストパフォーマンスの高い製品となっている。


同社では、ポータルサイト「goo」における検索結果や「教えて!goo」などにおけるユーザーの声などを元に製品企画を行ってきた。
今回の「g07」は、夏頃から急に「DSDS」のキーワード検索が伸びたことが開発に至った経緯だという

DSDSは2つのSIMカードを装着し、同時に2つの携帯電話回線を待受できる機能だ。
海外では2Gと3GのDSDSが以前から提供されており、より利用料の安い2Gと高速通信の3Gを合わせて使うなどで活発に利用されてきた。

日本国内では2GのGSM方式は提供されておらず、一方で通信回路(チップセット)が3Gと3Gや3Gと4GのDSDSに対応していなかったため、利用できなかった。

今年に入り、クアルコムなどの大手通信機器メーカーが3Gと4GのDSDSに対応したチップセットを開発したことで日本でも一気に対応機種が販売され出したというわけだ。

中でも日本で3Gと4GのDSDSに初対応した製品である「Moto G4 Plus」(Motorola Mobility製)が発売されたのが今年7月とまさに夏だった。それ以降、ZTEやASUSTeK Computerなどのメーカーから続々とDSDS対応製品が発売されている。

日本で販売されている主な対応機種は以下の通り。

・Moto G4 Plus
・Moto Z
・Moto Z Play
・ZTE BLADE V7 MAX
・ZTE AXON 7
・ZTE AXON 7 mini
・ASUS ZenFone 3
・ASUS ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL、ZS570KL)
・ASUS ZenFone 3 Ultra
・HUAWEI Mate 9
・FREETEL SAMURAI KIWAMI 2
・FREETEL RAIJIN

これに新たにg07が加わったわけだ。

後発となるg07の特質すべき点は、これまでの製品の中でダントツに価格が安いことだろう。

また、以下の主な仕様でも性能的にも約2万円のモデルとしてはかなり高い性能と言える。

●g07(コヴィア「CP-J55a」)の主な仕様
画面   :5.5インチFHD IPS液晶
大きさ  :152×75.6×7.9ミリ
重さ   :150グラム
本体色  :ホワイト、ブラック
SoC   :MediaTek製「MT6750T」(1.5GHz CPU×4コア+1.0GHz CPU×4コア、GPU「Mali T860」)
メモリー :3GB
ストレージ:32GB、microSDXCカード
バッテリー:3000mAh(取外不可)
カメラ  :背面約1300万画素、前面約800万画素
通信   :Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n)、Bluetooth 4.1
位置情報 :GPS
センサー :指紋、加速度、近接、環境光、ジャイロ、電子コンパス
端子   :イヤホン端子、USB Type-C端子

特に低価格モデルではまだ少ないUSB Type-C端子を採用している点が注目だ。
OTG(ホスト機能)や急速充電に対し、人気ゲームアプリ「Pokémon GO」で話題となったジャイロセンサーも搭載している。

また外観もアルミ素材のメタルボディーと強化ガラス「Dragontrail」(旭硝子製)を採用するなど、トレンドをいち早く取り入れている。さらに最新のAndroid 7.0(開発コード名:Nougat)へのOSバージョンアップ保証までも付いている。

これといった死角はないように思えるg07だが、強いて問題点を挙げるなら、
DSDSを売りにしているものの、片方のSIMカードスロットはmicroSDカードと共用となっている点だろう。
つまり、microSDカードを使いたい場合には、SIMカードは1つしか装着できないという点だ。

ただ、上記に挙げたDSDS対応機種でもZenFone 3など多くが同様の仕様となっている。
中にはMoto G4 PlusやMoto Z Playのように2つのSIMカードスロットとmicroSDカードスロットが別(合計3つのカードスロット)の製品もある。

またg07では、内蔵ストレージも32GBと十分に容量があるので、microSDカードを使わなくても困らないという人もいるとは思われるが、DSDSを売りにするなら別にして欲しかったという人もいるのではないだろうか。

また、もう1点、
タッチパネルの精度があまり良くないということが指摘され話題となっている。
これは少し触った程度ではわからなかったが、ゲームなどで細かなタッチ操作が必要な場合やこれまで精度が高い製品を使っていてそれに慣れている場合は気になる人もいると思われるので、注意が必要だ。

これらが問題を除けば、g07はかなり高コスパなモデルだ。安いSIMフリースマホを探しているならオススメしたい機種だろう。

また開発・製造はコヴィアが担当しているが、gooのスマホは毎回独自の調査でうまい隙間を付いた製品を継続して投入してきており、思いの外、gooのサービスとの連携も含めうまく行っているようで印象も良い。
今後もgooのスマホには、期待したいところだ。


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