洲本支局長岡信雄瀬戸内海の幸を楽しもうと、淡路島・炬口(たけのくち)漁港に車を走らせた。漁港近くに構える水産加工会社「中原水産」の直営店は、ランチを待つ客の行列でにぎわっている。募る食欲に促されて車を降りると、店舗横で2代目の中原章晴さん(66)が、釜でゆでられ白く輝くイワシの稚魚を、真夏の陽光と潮風にさらしている。「天日干しで表面の水分を飛ばし、しらすに加工する。さらに乾かすとちりめんじゃこ