患者と性的関係を持ったり、わいせつ行為をしたりした医師の行政処分の基準づくりが宙に浮いている。職権を乱用した性行為の禁止を目指した厚生労働省の審議会の議論が今夏、結論が出ないまま打ち切られた。専門家は「医療界の信頼に関わる。臨機応変に処分できる仕組みが必要だ」と指摘する。(都梅真梨子)被害患者、泣き寝入り「あの男には二度と医師と名乗ってほしくない」。長女を失った鹿児島県の看護師の女性(66)は