競馬に限らず、スポーツではときに「神がかり」「奇跡」と評されるシーンが生まれる。今から18年前の2006年2月26日、阪急杯当日の出来事もまさにそんな言葉を当てはめることができるのではないか。 2月は競馬界にとって別れの季節。騎手がステッキを置き、解散となる厩舎も出てくる。この日、現在は調教師として活躍中の松永幹夫騎手がラストライドを迎えていた。1986年にデビューし、91年のオークス