連載「斎藤佑樹、野球の旅〜ハンカチ王子の告白」第44回その1年前には開幕投手を務めた斎藤佑樹は、プロ3年目の2013年、右肩を痛めて静かなスタートを切らざるを得なかった。斎藤が痛めた関節唇とは肩甲骨の上で回る上腕骨の先端が擦れたり緩んだりしないよう、クッションの役割を果たす存在だ。投球動作の繰り返しで関節に負荷がかかると、正しい動きができなくなって関節唇が剥がれたり、ささくれたりする。その軟骨が神経に