プレゼント。その包み紙を開けたとき、送り主から相手への想いが明らかになる。ずっと言えなかった気持ち。意外な想い。黒い感情…。ラッピングで隠された、誰かの想い。そこにあるのは、プレゼントなのか。それとも、パンドラの箱なのか──。広いリビングで、沙穂と悠史は静かに食事をしていた。ここは南青山にそびえ立つタワーマンションの最上階。窓からは東京の夜景が一望できる。静寂の中、ナイフとフォークの音だけが異様に