アメリカ政府は中央銀行の発行するデジタル通貨に消極的な姿勢をとってきた。だが、中国がデジタル人民元を本格化させる動きにあわせて方針転換しつつある。作家の野口悠紀雄氏は「これまでマネーは匿名だったが、デジタル化すればすべてのデータが政府に集まることになる。アメリカの動きは、そうした激変をにらんだものだろう」という――。※本稿は、野口悠紀雄『データエコノミー入門激変するマネー、銀行、企業』(PHP新書