池澤夏樹=個人編集《日本文学全集》(河出書房新社)第21回(第2期第9回)配本、第29巻『近現代詩歌』。「詩」の部で、池澤夏樹は41人の作者を選んだ。池澤さんは小説家のイメージが強いけど、まず翻訳家、ついで詩人としてのデビューのほうが早い。近代詩「定番」のコンピレーションまずは〈まだあげ初〔そ〕めし前髪の〉で始まる島崎藤村(1872-1943)の『若菜集』(1897)所収「初恋」に始まって、生年順に西脇順三郎、三好達治