開幕戦はもちろん、いろいろな場面で始球式は行われる。印象に残る始球式に巡り合えるだろうか? 栄えある始球式の「開幕投手」たちを採点してみた。

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豪華ゲスト続々! 緒戦を彩った始球式

 3月27日に開幕したプロ野球。待ちに待った新シーズンの火蓋が切られた。今年、開幕を本拠地で迎えたのは巨人、阪神、広島、ソフトバンク、日本ハム、西武の6球団。各球団がそれぞれ特色のある開幕セレモニーを用意し、豪華ゲストを始球式に招いた。今回、今シーズンの行方を占う第一球、始球式を独断で採点してみた。

【巨人】宇津木妙子(元ソフトボール女子日本代表監督)

80点

 昨年はケネディ駐日大使を起用するなど、政治色の強い印象が強い巨人。今年は世界野球ソフトボール連盟理事で日本ソフトボール協会副会長の宇津木妙子氏を招き、始球式を行った。背番号は東京五輪での野球・ソフトボール競技復活の願いを込めた「2020」。ボールは山なりで内角低めに。捕手の手前でワンバウンドしたものの、落差があったので推定ストライクの素晴らしいボールとなった。残念なのは、よく見ると捕手・小林誠司がボールをファンブルしている一点。

【阪神】倖田來未(歌手)

50点

 甲子園でセンバツが開催中のため、京セラドーム大阪での開幕となった阪神。始球式には歌手の倖田來未を起用した。倖田は中学時代、選手として野球部に所属しており広島・赤松真人と二遊間を組んでいた知られざる本格派。虎の刺繍が入ったコテコテのブラウスで登場した倖田が投じた球はノーバウンドで中日・大島洋平に一直線。試合開始前から大島の腰を引かせることに成功(?)した。

【広島】松井一實(広島市長)

90点

 毎年、本拠地開幕は広島市長が始球式を務めるのが伝統。今年は歌手の奥田民生を捕手に起用し、伝統を崩さずに新たな潮流を生み出した。しかし、この松井一實市長を侮ることなかれ。意外といいボールを投げると有名で、62歳となった今年も4年連続となるノーバウンド投球。近年の広島の躍進を考えると、松井市長の功績も大きい!?

【ソフトバンク】篠田麻里子(タレント・アイドル)

40点

 過去には上戸彩、昨年は「1000年に一人の逸材」こと橋本環奈を起用するなど、アイドル路線が基調のソフトバンク。今年は元AKB48で福岡県出身の篠田麻里子を選出した。お尻がはみ出そうなショートパンツで登場した篠田が投じたボールはワンバウンドでキャッチャーのミットにスッポリ。本人は大喜びの様子だったが、「ボール!」と突っ込んだ人も多かったはず。

【日本ハム】吉田美和(歌手・DREAMS COME TRUE)

20点

 札幌ドームという地の利を生かし、音と光の開幕セレモニーを展開した日本ハム。「X」と伏せられていた始球式にサプライズ登場したのは、今年の大晦日に札幌ドームでライブを行うDREAMS COME TRUEだった。マウンドをぴょんぴょんと跳ね、深呼吸をするなど緊張した様子のボーカル・吉田美和が投じたボールはツーバウンドで転々…。不安が的中してしまった。投球練習をしてきてほしかった。

【西武】瀬戸大也(競泳選手)

40点

 ご当地アスリート路線の西武が招いたのは、2013世界水泳で金メダルを獲得した瀬戸大也(埼玉県毛呂山町出身)。パンパンの胸板から投じられる剛球を期待されたが、ボールはバッターボックス上でワンバウンド。本人も苦笑いだったが、アスリートとすればやはり物足りない。まだ19歳。今後も始球式のチャンスがあるはずなので、次こそストライクを決めてほしい。

(文=落合初春)

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