地味なニッポンの浄水剤メーカーが世界で称賛されている。その心意気と同時に参考にすべきは、発展途上国の人たちと共に歩むそのBOPビジネスモデルだ。

地味なニッポンの浄水剤メーカーが世界で称賛されている。その心意気と同時に参考にすべきは、発展途上国の人たちと共に歩むそのBOPビジネスモデルだ。

日本ポリグル。主力商品は水質浄化剤で、従業員30数名。どこにでもありそうな中小企業である。しかしこの会社、国際支援に積極的で、幾つかの国際機関にはとみに名が知られている。安全な飲み水が手に入らない地域の命と健康を守るのに、同社の技術が欠かせないからである。

テレビ東京系列『ガイアの夜明け』などで何度か放送されていたので、御記憶の方もいるだろう。
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber3/preview_20130319.html

世界有数の紛争地・ソマリアのある避難民キャンプ地周辺にはまともな飲水がなく、避難民たちは600m先を流れる泥川(生活排水と工場排水が混ざって、淀んでいる)の水を汲んで飲食に使っていた。そのせいで大半の子供達が健康被害を起こし、大人でさえ体調が悪くなっていた。そこでIOM(国際移住機関)が日本ポリグルの小田会長に依頼し、現地の水事情を改善するために協力を依頼したのだ。

とはいえ、当地は無政府状態の内乱国で、国際機関の職員でさえ銃撃されたり拉致されたりする。外務省のHPに「渡航しないよう」明記されている地域の一つである。それでも結局、小田会長は社員を引き連れて渡航し、傭兵に守られて現地入りし、難民キャンプに浄水施設を作ってあげた。

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