U23日本代表のエース・清武が、左足ふくらはぎの肉離れにより
2月5日の五輪最終予選・シリア戦を欠場するという。


これは、ヤバイ!


…という気分には、イマイチならない。


明確な根拠はないのだが「まあ大丈夫っしょ」な気分である。
これはわしだけじゃないんじゃないかな?

あるスポーツサイトには、「日本、大ピンチ!」なんていう
文字が躍っていたし、おそらくテレビ放送(テレ朝)の際も
「負ければ危機の崖っぷち勝負」のような煽りが入る気が
するのだが、なぜかピンとこない。

日本は前回のシリア戦で試合終了5分前の大津のゴールで
ギリギリの勝利をおさめたというのに、
そして、シリアとの勝ち点差は3で、次の試合に敗れれば、
グループリーグ2位転落もありえるというのに、だ。


なぜだろう。

アジアは決して楽に勝ち抜ける場所じゃないことは、
これまでの歴史でよーく分かっているはずなのに。


というか、思い返すと、アトランタ五輪に出場して以降、
五輪出場を「行けるか否か」的に見たことがあまりない気がする。

よくある「サッカーはW杯が全て。五輪に注目しているのは
日本人だけ。だから日本のサッカーファンはまだまだ」みたいな
しょうもない嫌味が言いたいわけではない。

五輪は好きだ。出なくていいなんて全く思わないし、
勝たなくていいなんて思ったことは一度もない。


ただ、出られるかどうか分からない、という気分に
なったことはないかもしれない。
出場は絶対できるという思いがいつもあったように思う。

ワールドユース準優勝の黄金世代が参加したシドニーは勿論、
「谷間の世代」などといわれたアテネ五輪も、
本戦で3連敗を喫することになる北京五輪も、
予選でこけるかもという不安は全くといっていいほどなかった。

で、実際アトランタ以降、出場を一度も逃していないことから
余計そういう思いは強くなってきている。
加えて、今回のロンドン五輪はシドニーの時に勝るとも劣らない
史上屈指のメンバーである。所属チームの名前ならシドニーより上。
こちらご参照

いよいよ、不安は皆無。
出場できなかった時のことなんて一切考えちゃいない。

むしろ、宇佐美や香川、宮市が出ない可能性が高いことから
「温存中」なんていう声が上がっているくらい。
まあ、バイエルン、ドルトムント、アーセナル(からのボルトン)に
所属する選手が出ないとなると、そういう気持ちになるのも
分からんでもないですが。


これはいいことなのか、悪いことなのか。


勝負は何があるか分からない、舐めちゃいけない、
楽観視は怖いこと。

と思いつつも、この「絶対勝てる」という気持ちを
持つことは、すごく大事なことだとも思う。

この空気が選手に自信を与え(行き過ぎて油断になっちゃダメだが)、
いい意味での重圧となるのだから。

これまでの日本に(サッカーに限らず、様々な競技で)
いつも足りなかったのが、この自信、つまり「自分を信じること」
だったと思っている。

※バスケットボールにおいては今も全然ないから勝てないし
勝つ予感もない


やはり、戦いの前には、絶対勝てるんだという自信を持っていたい。
それは、選手だけじゃなく観る側も。観る側の空気が選手たちに
与える影響は意外と小さくはないから。

そして、どんな窮地に陥っても決して諦めず、勝利を信じたい。


ドキドキしない イコール つまらない じゃない。
かかってこいやと、デンと構えて迎え撃つのも頼もしくて
いいものじゃないか。

心配せずとも、実際の試合は楽勝にはならないんだし(勝つけど)、
本戦に出れば全身が凍りつくような試合にきっと巡り会える。


報道は、ピンチとか危機とかいうワードを並べるだろうが、
わざわざビビらなくてもいい思う。そう煽らないと盛り上がらない
なんて思わなくていい。負けるかもしれなくて怖いことだけが
注目をひきつける要素じゃない。頼もしく勝つところを観るのも
最高に楽しいんだから。

楽観視じゃなく、自分達のチームに自信を持っているだけ。
決して悪いことじゃない。


わしは、もはやドキドキしない今の感じもキライじゃない。
いや、勿論ドキドキするほうが好きなのは確かだけれども
(そして実際はドキドキしなくていいくらいの圧倒的な
実力差があるわけじゃないだろうけど)。

みんなはどうだろう?

五輪代表をどう観ていますか?


※そういえば、昔は「自分を信じなさ過ぎる」って言われてたのに
最近は「楽観視するな。アジアは楽じゃない」ってよく言われるな。
どっちなんだよ(笑)