今からでも間に合う!知ったふりして映画祭デートに誘う
■6日目:27日(木)
この日は、夫も家も金もない妊婦が奮闘する映画『ハラがコレなんで』の舞台挨拶が行われて、出演の仲里依紗、中村蒼、石橋凌そして石井裕也監督が登壇した。主人公の妊婦・光子役を演じた仲里依紗は、グリーンカーペットの際に「こんな若くて妊婦役やっていいのかなと。やってみると妊婦さんを忘れてしまう程、ヒーローっぷりなので(笑)妊婦になることが怖くなくなりました。」と語っていた。11月5日に公開となったら、彼女の奮闘ぶりを劇場で確認したい。
コンペティション部門の勝負はさらにヒートアップ。『トリシュナ』『転山』『別世界からの民族たち』の記者会見が行われ、それぞれが作品について熱く語った。
ひとりの女性の人生が愛と環境によって滅ぼされていく様を描いた『トリシュナ』。アイディアが出た当初は、キャスティングが上手く行かなかったこともあり映画化を断念したそうだが、フリーダ・ピントと出会い、9年前のアイディアを取り出して、改めて映画化に踏み切ったそうだ。『スラムドッグ$ミリオネア』や『ミラル』等で注目を集めたフリーダ・ピントの実力は、折り紙付き。マイケル・ウィンターボトム監督も「撮影前から家族役の人々を尋ねて多くの時間を過ごして親しくなってくれたり、その土地の方言であるマラウィーを習得したり、それからダンスも一生懸命練習してくれました。率直で仕事がしやすい、素晴らしい女優です。」と太鼓判を押している。理想の女優と出会って9年越しで実現した映画の評価はどうくだされるのか。
台北出身の青年が、兄の遺志を継ぐべく、中国本土に渡り自転車でチベットのラサを目指す青春物語『転山』は、シングルマザー役の女優のリー・タオが、タクシーで間違った場所に行ってしまい記者会見に遅れてしまうというハプニングもあった。残り少ない会見時間だったが、リーは「撮影に入ってまず思ったことは、クレイジーな監督に出会ったなということ。」とドゥ・ジャーイー監督について強烈な一言。その理由は「撮影が始まるや否や監督から絶対に笑ってはいけない、未亡人の役だからほん少しでも楽しい様子を見せてはいけないと言われました。(共演の)チャン・シューハオさんとは、あまり親しくなることができませんでした。というのは、撮影中話をするなと監督に言われていたからです。ですから台詞以外はほとんど言葉を交わしませんでした。」ということ。かなりこだわりを持って撮影が行われたようだ。そんなクレイジーな監督の作品は、審査員の目にどう映るのだろうか。
『別世界からの民族たち』は、不法移民の流入に揺れる現代イタリア社会を背景にしながら、21世紀のヨーロッパにおける最大の共通課題である移民問題を大胆な発想で考察する、ファンタジー的風刺コメディ。監督のフランチェスコ・パティエルノは「実際イタリアでは、他にもこのようなテーマを扱った映画は出てきていて、熱い話題になっています。非常にデリケートな、イタリアの痛い部分に触るようなテーマですが、観客は受け入れていますし、それにも増してこういったテーマを扱うことは重要なことだと考えます。シリアスな問題ですが、今回の作品のように状況をアイロニカル(風刺的)に捉え、イタリア式喜劇のようなコメディの要素を含めることで受け入れられやすいものになっていると思います。」と語る。地元イタリアでは評判が良いこの作品、日本でも受け入れられるのだろうか。
加熱する賞レースの行方は?皆さんも予想してみよう。
この日は、夫も家も金もない妊婦が奮闘する映画『ハラがコレなんで』の舞台挨拶が行われて、出演の仲里依紗、中村蒼、石橋凌そして石井裕也監督が登壇した。主人公の妊婦・光子役を演じた仲里依紗は、グリーンカーペットの際に「こんな若くて妊婦役やっていいのかなと。やってみると妊婦さんを忘れてしまう程、ヒーローっぷりなので(笑)妊婦になることが怖くなくなりました。」と語っていた。11月5日に公開となったら、彼女の奮闘ぶりを劇場で確認したい。
ひとりの女性の人生が愛と環境によって滅ぼされていく様を描いた『トリシュナ』。アイディアが出た当初は、キャスティングが上手く行かなかったこともあり映画化を断念したそうだが、フリーダ・ピントと出会い、9年前のアイディアを取り出して、改めて映画化に踏み切ったそうだ。『スラムドッグ$ミリオネア』や『ミラル』等で注目を集めたフリーダ・ピントの実力は、折り紙付き。マイケル・ウィンターボトム監督も「撮影前から家族役の人々を尋ねて多くの時間を過ごして親しくなってくれたり、その土地の方言であるマラウィーを習得したり、それからダンスも一生懸命練習してくれました。率直で仕事がしやすい、素晴らしい女優です。」と太鼓判を押している。理想の女優と出会って9年越しで実現した映画の評価はどうくだされるのか。
台北出身の青年が、兄の遺志を継ぐべく、中国本土に渡り自転車でチベットのラサを目指す青春物語『転山』は、シングルマザー役の女優のリー・タオが、タクシーで間違った場所に行ってしまい記者会見に遅れてしまうというハプニングもあった。残り少ない会見時間だったが、リーは「撮影に入ってまず思ったことは、クレイジーな監督に出会ったなということ。」とドゥ・ジャーイー監督について強烈な一言。その理由は「撮影が始まるや否や監督から絶対に笑ってはいけない、未亡人の役だからほん少しでも楽しい様子を見せてはいけないと言われました。(共演の)チャン・シューハオさんとは、あまり親しくなることができませんでした。というのは、撮影中話をするなと監督に言われていたからです。ですから台詞以外はほとんど言葉を交わしませんでした。」ということ。かなりこだわりを持って撮影が行われたようだ。そんなクレイジーな監督の作品は、審査員の目にどう映るのだろうか。
『別世界からの民族たち』は、不法移民の流入に揺れる現代イタリア社会を背景にしながら、21世紀のヨーロッパにおける最大の共通課題である移民問題を大胆な発想で考察する、ファンタジー的風刺コメディ。監督のフランチェスコ・パティエルノは「実際イタリアでは、他にもこのようなテーマを扱った映画は出てきていて、熱い話題になっています。非常にデリケートな、イタリアの痛い部分に触るようなテーマですが、観客は受け入れていますし、それにも増してこういったテーマを扱うことは重要なことだと考えます。シリアスな問題ですが、今回の作品のように状況をアイロニカル(風刺的)に捉え、イタリア式喜劇のようなコメディの要素を含めることで受け入れられやすいものになっていると思います。」と語る。地元イタリアでは評判が良いこの作品、日本でも受け入れられるのだろうか。
加熱する賞レースの行方は?皆さんも予想してみよう。