米国の製薬業界をアッと言わせる事件が持ち上がっています。

その事件とは米国政府がフォレスト・ラボ(ティッカー:FRX)のハワード・ソロモンCEOに対して「CEOを退かなければ政府関係のビジネスから締め出すぞ!」と圧力をかけている件です。

ハワード・ソロモンは米国ではチョッとした立志伝中の人で、それまでビタミン剤を売っていたしがないフォレスト・ラボを精神疾患に特化した中堅製薬会社に育てました。

そのきっかけになったのは彼の息子、アンソニーさんの病気です。

アンソニーさんは重度の鬱病を患っており、この息子さんの苦しみを理解するために父、ハワードは奔走し、あらゆることを試し、お医者さんに相談し、親子でとことん鬱病と向き合うのです。

この親子のすごいところは鬱病を通じてそれぞれ得るものがあったという点です。

息子さんのアンソニーの方は『真昼の悪魔』という闘病記を書いて、これが全米図書賞を受けるロングセラーとなります。(これは良書です。)

真昼の悪魔〈上〉―うつの解剖学
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一方、お父さんのハワードの方は鬱病という病気の重大さを認識し、フォレスト・ラボをこの分野でのリーディング・カンパニーに育てる決意を固めます。

そして「セレクサ」と「レクサプロ」という2つの抗鬱薬を発表し、それぞれブロックバスター(大型薬)に育て上げたのです。

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