ホームで迎えた対サラゴサ戦。バルサはCL対アーセナル戦を見据えてイニエスタ、ビジャ、セルジ・ブスケツ、アビダルなどスタメン組を温存。ボージャン、ケイタ、ミリートなどがメッシ、ペドロ、チャビ等とスタメンに名を連ねた。

 前半から試合の主導権を握ったのはバルサ。サラゴサは5−3−2のシステムでカウンター狙いのはっきりとしたゲームプランでバルサの攻撃をまずは阻止する作戦。しかし、個々の力の差と、バルサの前線からの潰しでカウンターの基点がなかなかできず前半は耐える展開となった。

 メッシが、中盤の2列目中央に流れ、右に空いた大きなスペースにアウベスが3トップの一角まで上がる動きをすると、中盤のケイタ、チャビの片方がメッシの前に飛び出しボールを受けようと抜け出す。

 ゴールに近い位置ではなく、相手をゴール前に押し込んだ状態で2列目から飛び込んでくるメッシを相手ディフェンダーは捕まえ切れないというケースがこの試合も目立った。メッシをフリーにさせるためのサイドバックの上がり、そして、メッシがボールを持った時に前線に飛び出す中盤。メッシがドリブルを選択すると後方から勢いが付いた状態でペナルティーエリアに入って来る。

 サラゴサも5バックで粘ってはいたが、右から切り込んだメッシを止め切れず、最後はケイタがゴール。後半はリズムが落ちたバルサだったが、この試合でも両チームの力の差は、あまりにもはっきりとしていた。中盤に下がるメッシが攻撃の起点となり、バルサの攻撃はさらにバリエーションが増している。メッシの位置はこれからも鍵となりそうだ。

(スペイン通信)