U-19ヨーロッパ選手権決勝、フランス代表と対戦したスペイン代表は、前半ロドリのゴールで先制するも、後半リズムを崩しホームで戦うフランス代表に2失点を許し、逆転負け。セルヒオ・カナレス、ティアゴ・アルカンタラ、ムニアインとタレントが揃うスペイン代表だったが、ヨーロッパ制覇を逃した。

 前半18分にR・マドリー、ロドリのゴールで先制したスペイン代表。W杯を優勝したA代表と同じく、ボールをしっかり繋ぎ攻撃を組み立て、フランス代表を圧倒していたが、後半は完全にフランス代表の勢いの前に劣勢に立たされた。後半早々に相手DF陣のミスで何度も決定的な追加点のチャンスを得たスペイン代表だったが、駄目押しゴールが奪えなかったことでフランス代表は息を吹き返す。

 速攻を武器とするフランス代表は、前線から果敢にプレッシャーを掛け続け、スペイン代表のパスサッカーを阻止。ボールが繋げなくなり、自分達のペースが掴めないスペイン代表は焦りからか、ミスを連発。無理なドリブル突破やパスミスで追加点どころか、先制点を守るのが必死な試合展開となる。

 50分、ディフェンスラインとGKの連携ミスから同点ゴールを許してしまう。全く前半のようにボールをつなげなくなったスペイン代表。セルヒオ・カナレス、パチェコ、ロドリ、途中出場のムニアインはほとんどプレーに絡めず、フランス代表の激しいプレッシャーとフィジカルの強さに封じ込まれた。

 逆転ゴールは84分、これもディフェンスラインの判断ミスから最後はラカゼッテがヘディングで押し込みフランス代表が地元でU-19ヨーロッパ選手権優勝を手にした。前半のリードがありながら、後半は全く違った展開になってしまったスペイン代表。相手のプレッシャーに慌ててパスミスを連発するなど、冷静さを欠いたプレーが目立った。

 教訓とも言える敗戦。技術では相手を上回るが試合で負けてしまう。この悔しさをどのように今後に活かしていけるかが、将来のスペイン代表を背負う選手達にとって最も重要な事である。

(スペイン通信)